「製薬業界がデジタル技術を軸にビジネスモデルの転換に挑んでいる」という記事を読んだ。時代が急激に変わっているのだとゾクゾクしている。
大河ドラマ「麒麟がくる」では権力と権力の間で活躍する明智光秀を見ている。あのような環境では、彼もさぞ苦労が多かったであろうと同情している。話の中に京の望月東庵という医者とその助手の駒という女性が出てきた。
東庵は名医としての名声も高かったのだろう。今川が支配する駿河・駿府に二人は出向いている。駒は貧民窟に住んでいた芳仁を毎日訪れ、お灸治療を施してあげた。今川義元の死により、駒は駿府を去ることになったので、芳仁のあばら家に別れのあいさつに向かうと、これまでの灸のお礼として芳仁から頭痛・腹痛・うちみなど何にでも効くとされる丸薬のレシピを伝授される。
この丸薬は安く手に入る薬草を調合することでつくられ、難病に効くと評判になった。この戦国時代に製薬業があったのだ。戦国武将の動きは脇に置いて置いて、薬の誕生が面白く、熱心に見たので、ストーリーも薬に関する部分はよくわかる。
駒という人は架空の人のようだ。しかし、製薬業のスタートは貧しい人々を助け、喜んでもらえるというところからスタートしているのがよくわかる。この薬は効き目も抜群であるだけでなく、戦場でのお守り代わりにもなり、この芳仁丸をもって戦場に向かった武将が無事戻ってきたということで戦国武将の間で評判になり、ついに堺の今井宗久がスポンサーについたという話になっている。資本家に支えられた製薬業が架空の話の中ではあるが、事業として船出している。
現代製薬業界はデジタルを軸に異業種と新しい健康・医療サービス事業に足を踏み出そうとしている。生活習慣病の予防アプリや、運動プラグラムアプリ、生活アドバイスアプリなだ。効能もあり、アプリを持っていることが戦国時代の武将気分でいえばお守りに相当する。携帯のアプリが薬になるということだ。ちょっと信じられないけれど……。
健康保持のために、丸薬の時代は去り、アプリの時代がそこまで来ている。(L)
11月 18th, 2020 at 8:19 AM
お駒さんは架空の人物だったのですね。裏で幕府を操るとまではいいませんが、一般の町人があそこまで関与するのは中々ないだろうとは思いましたが、ドラマでは重要な役どころですね。
コロナのワクチン開発で90%の効果が認められるものが出始めていますね。早く特効薬も開発されることを期待しています。