「ウォークライ(War Cry)」 | Sphera Solutions, Japan株式会社


「ウォークライ(War Cry)」

 

 電車の中でひときわ目立つ広告がある。ラグビーワールドカップ2019(埼玉・熊谷ラグビー場)の入場券売り出しを告げる広告だ。青いジャージーのサモア選手が試合開始前のウォークライ(War Cry)を披露している。

 

 サモアのウォークライは伝統の踊り「シヴァタウ」。自らを鼓舞し、相手を威嚇する。目は前方の一点を見つめ全力を出すことを誓っている表情。筋肉全てに力を込めた決めポーズはまさに魂の叫び。丸太のような腕と太もも。こんなに情熱をかけて戦いを挑んでくるのだから対戦相手もよほど豪胆でなければ対戦できない。

 

 男が真剣に勝負するというとはこんなことなんだと感心し、こんな儀式が自分にもあったらさぞ心落ち着くことだろうと思った。参考にスマホで広告を撮影してある。

 

 2名の選手の足の配置が他の選手と違う。2名以外の選手は左足を踏み出して腰を低くして右手でこぶしを作りひじを曲げ、顔の前にこぶしをかざす。そしてこぶしに願いを込めている。ロダンの考える人のポーズであるが、全身に力を入れ、胸を張って威勢を誇示する。ところが2名は右足を前方に踏み出し右手のこぶしを出している。選手は踊りを間違えたなどと微塵も思っていない顔つきだ。

 

 自らを鼓舞できれば左足を踏み出そうが、右足を踏み出そうが問題ではないということで、大事なのは“全体でまとまってメッセージを出している”と信じ切っている。One for all, all for one.の精神統一だ。

 

 そういえば、昨年の夏の甲子園で秋田の金足農高はゲーム終了後の全員全力エビ反り校歌で有名になった。木更津総合も全力校歌で有名だった。気合を入れた男の集団のすがすがしさが貴重になっているのだろうか。

 

気合を入れるために自分で心がけていることは残念ながらほとんどない。ましてや、サモアラグビーチームや金足農工の野球部のように他人様に見せられるものはなにもない。

 

これからギヤを“Dポジション”に入れるぞ。カチ!ささやかな精神統一。(C)

コメント 1件

  1. skylineR31gts Says:

    ラグビーワールドカップや東京オリンピックとビッグイベントが続きますね。東京オリンピックが終わったら、何だか寂しい感じになるのでしょうか。2025年には大阪万博がありますので、また新たなイベントが高揚感に導いてくれるのでしょうか。

    なるほど、自分なりの「ウォークライ」を見つけ出すと、勝負どころで気合を入れることができるかもしれませんね。五郎丸がやっていた例のルーチンのようなものですかね。

    ウォークライのような形になっていなくても、心の中で、気合を入れ、また逆に落ち着かせ、勝負に臨んでいきたいものですね。

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