総数「47都道府県」が日本の中に存在する。白地図上で広域地方公共団体すなわち都、道、府、県などと呼ばれる領域を最小限の色数で塗り分けるとしたら何色必要になるか。答えは「4色」である。これが四色問題と言われる。
ほとんど定理と呼んでもいいところまで確認されている問題だという。定理に限りなく近いのだが、人によってはコンピューターを使った定理証明にすっきりしないない人もいるようだ。
今年に入ってなぜだか四色問題という字が目につきだした。とくに色柄が問題になっている事件やテーマがあるわけではないのに不思議である。確かに、子供の頃、日本白地図を塗り分けた記憶があるが、その時鉛筆を変えるのが面倒なので、なるべく色数を少なくしようとした記憶はある。4色使ったのだろうか。
NHK「又吉直樹のヘウレーカ」でも四色問題が取り上げられていた。地図会社の人の話が面白かった。地図は見やすくするために配色に大変気を遣うが、4色に加えて、実は第5の色を用意しているという。突然、市町村の統合や合併、飛び地が現れるため、その度に全国の都道府県、市町村の色を連鎖的に変更するのは大変だからだ。
この第5の色を準備しておくことが地図の色分けにおいて編集者の判断を柔軟にする特効薬になっているらしい。
第5のオプションを用意するという生活の基本を学んだような気がする。
LCAでは配色とは違うが「データ収集」「LCAモデル作成」「結果解析」「結果の応用活用」といった基本となる4作業がある。ライフサイクルにおいても「素材・材料の製造」「製品の製造」「製品の使用」「製品の廃棄・リサイクル」というように4つの段階で考察を進める。
発想を柔らかく、柔軟に決断し、行動するために、第5の視点を持ち続けたい。(A)
1月 21st, 2019 at 3:16 PM
「第5の色を用意」なるほど面白い話ですね。単純に考えても一つ予備を持っておくと安心で心に余裕が出る気がしますね。
世の中、4つで構成されるものが結構ありそうな気がします。文章でも「起承転結」が構成の基本ですし。ここに第5の構成要素を加えると一味違ったものになるのかもしれません。
音楽でも流行歌の多くは4拍子(C=4/4拍子)ですものね。これに一部5/4拍子のパートを加えると、その変化が面白いかもしれませんね。
「通常は4つであるところに第5の視点を持っておく」これは意外に役立つ場面があるかもしれません。