「車内飲食」 | Sphera Solutions, Japan株式会社


「車内飲食」

 山手線の中でサンドイッチを頬張るのはやめてほしい。私は「これから、風呂にでも入って体を休めたい」と心の中で思いながら吊皮を握っている。なにかがさついた空気が漂っている。自分の腹を満たすのは一度駅に降りてからにしてもらいたい。

 

 頑丈そうな若者の方角からマヨネーズの匂いが漂ってくる。コンビニのサンドイッチをセロファン包装から押し出すように口に入れている。餌を補給しているような味気ない風景だ。

 

 品川駅は新幹線も止まるし、駅からさほど遠くない距離に手ごろなホテルがいくつかあるので、海外からの観光客が多い。海外ではこのような行為は許されるのかもしれない。このサンドイッチをむさぼるように食べている人は日本人だろうかそれとも日本の事情に不慣れな観光客なのだろうか。迷惑だと思いながら、ほんの一時だから我慢しようとその時は思った。しかし、日本人であろうが、観光客であろうが、大人が都会の電車の中で食事をするのを私は見たくない。

 

 このような考え方は人それぞれの判断基準を持っているので、車内飲食が許されるか許されないかの水掛け論のようになるものだ。結論は人さまざま。人が何を大切にして大人に育って来たかによるのだ。私の場合、服を汚されたわけではないのでどうでもよいのだが、山手線での車内飲食は少なくとも周りの人に喜びを与える行動ではないように思い、食事をした人は自分ファーストの人だと思っている。

 

 自分に被害がないのに、腹が立って仕方がない。……そんな事はいろいろある。

 

 所有者不明の土地の問題がニュースで伝えられている。その町内では持ち主が分からず、壊れかけた家が倒れそうで通行人の身の危険すら感じる歩道のある町。自分の家の中や敷地はきれいに清掃しても敷地の周りの道は掃除をしない住人。コミュニティーという繋がりを自分勝手が壊しているように思える。

 

 紅葉はコミュニティーからの贈り物。落ち葉舞う道の清掃は贈り物へのお返し。(A)

コメント 1件

  1. skylineR31gts Says:

    「自分に被害がないのに、腹が立って仕方がない。……そんな事はいろいろある。」確かに、いろいろありますね。歳のせいか、若い頃には気にならなかった、気が付かなかったことに気付くようになり、年齢を重ねるごとに増えているような気がします。

    ところで、その昔、関東に住んでいた頃には、「品川駅」にもよく立ち寄りました。しばらく訪れておりませんが、だいぶ変わったのでしょうね。近くに新駅もできるようなので、ますます発展するのでしょうね。

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