「アスファルト」 | Sphera Solutions, Japan株式会社


「アスファルト」

 家の周りの水道管交換工事道のために黒いアスファルト屑が散らばっている。工事後の乱雑な後片付けが恨めしい。

 

 高度成長期に全国に張り巡らされた水道管の法定耐用年数は40年とされる。多くの施設や管路が更新期を迎えているのだという。水道管メーカーは老朽化が進む水道管の点検や補修、更新業務に商機を見いだしており、コストダウンをはかりながら自治体に売り込んでいる。……と新聞で知った。

 

 水道管交換工事でもエネルギーを使わず、無駄な資材を使わないスマート工法があるに違いない。時々家の前の工事の進捗を見るのだが、工事全体の手順はよく考えられており、一昔前と比べ進捗は速い。さらにスマートにするために、工事作業にもLCAを使って無駄のない省エネ工事を推進したらどうでしょうか。LCAというのは工場の中で製品を作ることだけを対象にしているのではない。このような屋外の水道管交換工事もLCAの検討対象になりうる。

 

 水道管の埋まっている路面に掘削範囲を切り込む、掘削、新旧の水道管の交換作業、旧水道管の廃棄作業と工程、新水道管の製作工程路面掘削部分の埋戻し作業、舗装用アスファルト合材の製造、アスファルト合材の加熱と運搬、アスファルト面のローラーによる平面化、作業機械の撤収、等々LCAモデルを組むにあたって各構成要素が頭をよぎる。

 

 熱したアスファルト舗装材を無駄にすることなく、ローラーなどの動力機械を効率的に運用することで、どのくらいエネルギーと費用を節約できるのか?LCAで環境負荷をチェックするという観点からLCAモデルを組むのは結構楽しいことだ。民間企業が都市インフラを点検し、維持管理を引き受けるケースが増えるという。ぜひLCAソフトGaBiを使っていただきたい。GaBiデータベースにはアスファルト舗装材のデータも備わっている。

 

 アスファルトの隙間に花を見つけることがある。“アスファルトに咲く花のように”という歌のフレーズを思いだし、生物の強さを感じる時だ。

 

 我が家の前の路にも“根性たんぽぽ”が顔を出している。数年来抜くことができない。(C)

コメント 1件

  1. skylineR31gts Says:

    “アスファルトに咲く花のように” 確かにありましたね。誰の何という歌でしたでしょうか。まだ思い出せません。ん!、SMAPでしたでしょうか。

    最近、水道管の破裂事故をよく耳にしますね。全国に網の目のように張り巡らされた水道管を全て交換しなければならないとすると気が遠くなりますね。

    水道管だけでなく、橋梁、トンネル、高速道路等、インフラ全てが、いずれ補修・交換の時期を迎えますので、「LCAのアプローチ」はとても重要になってきますね。

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