「ネコ認識」 | Sphera Solutions, Japan株式会社


「ネコ認識」

 AI(人工知能)というのは楽しくもあり、恐ろしい一面も備えた技術だ。自分とは関係ないトピックスのように思い、聞き流していた。しかし、インターネット検索では私の好みを見透かしたように、広告が現れることがある。

 

 「深層学習」の研究も深堀りが続いているらしい。

 

 2012年発表されたグーグルとスタンフォード大の研究によれば、「動画サイトから無作為に取り出した1000枚の画像を深層学習で分析し、共通の特徴を持つものとして、AIは「猫」の画像を抜き出した」という。この“ネコ認識”が「深層学習」デビューを象徴する。

 

 ネコと言うのはこのような外形を持ちこのように動くなどと人間側から細かくインプットしたのではないのに「ネコ」と言う認識をAIが持ったと理解している。

 

 「どうしてネコなのか」という問いにはAIはこと細かに応答してくれない。この感覚がまさに人工知能と呼ばれる所以かもしれない。「猫が来た」と言った時に、「何故あれは猫なのですか」と聞き返されたとしよう。人間である私も困惑する。つまりAIは人間の判断の曖昧さをも持ち合わせる能力がありそうだ。というぐあいに……人間に着々とに近づきつつあるように思う。人間と同じような思考回路を持つと、その思考経路を説明するのがひどく難しくなるのではなかろうか。

 

 AIが人間に近づいてくるのなら、良き友人としてAI と付き合っていくのも一法。

 

 米国の新大統領が次々に大統領令を出している。しかし、大統領が孤軍奮闘する必要はなくなるはずだ。これからは常識のある人物や、幅広い知識を有し、鋭い政策を練り上げる能力のある人たちが取り巻きや、政府高官として活躍するであろう。

 

 AIの判断を磨き上げるには、連結される色々な分野のサブAI群が必要なのかもしれない。人間社会の常識に通じ、科学知識や芸術、宗教や民族の歴史に長けているAIも必要だろう。人間の心理、人類の繁栄の価値などを考える哲学AIも必要かもしれない。

 

 単独で仕切れる時代は終わろうとしている。人間も、機械も。(A)

コメント 1件

  1. skylineR31gts Says:

    「インターネット検索では私の好みを見透かしたように、広告が現れることがある」、これ、私もよく感じます。この前、Amazonで見ていた家電2種が、某SNSサイトを見ていた時にアップされていました。ここまで監視されていると、本当に怖いですね。

    米国の新大統領も、別のSNSサイトを巧みに活用しているようですが、これらのSNSサイトの膨大な情報をAIに学習(インプット)すれば、ものすごいことができそうな気がします。良い方向に活用されればよいのですが、悪い方向に活用されると大変な事態になりかねませんね。

    AIにも理性を持たせないといけませんね。

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