「新鮮野菜」 | Sphera Solutions, Japan株式会社


「新鮮野菜」

 昨年暮れに植えた三色すみれが小鳥の餌になって無惨な姿をさらしている。先ず花の柄が折られ、しばらくして軟らかい葉はついばまれた。寒気が居座っているため、小鳥も新鮮な野菜を探し回っているのだ。

 

 テレビで見たのだが、北海道ではエゾシカが海沿いの水辺で氷を割りながら水草を食べている。厳しい冬場を乗り越えるために、命の源泉“新鮮さ”をここでも求めている。

 

 私は新鮮なうれしい話が好きだ。うれしい話は私の心を活性化する新鮮野菜に相当する。成功談を耳にすると馬鹿のように喜ぶタイプで多少恥ずかしい。昨年のオリンピックで男子400メートルリレーでのメダル獲得とか、前頭の力士が金星をあげたなどという類の話は絶好の幸福感を味わえる“快楽ホルモン”が脳内に出る性質なのだ。

 

 1月15日、超小型衛星用ミニロケット打ち上げが失敗に終わったのは本当に残念だった。新年早々、新鮮でかつ感激的なシーンが見られるとわくわくして打ち上げ成功のニュースを待っていたのに……。民生用の電子部品を活用して衛星を軌道まで運ぶという斬新なプロジェクトだったから私もロケとファンとして銀星ぐらいの成功を期待していた。すべて順調というニュースがあれば、脳内に“幸福→期待→夢”と階段を上る“昇竜ホルモン”が満ちて、おいしい夕食を食べられるはずだった。……チャレンジしての失敗だから仕方がないか……。ミニロケットにはどこかに「画竜点睛を欠く」ところが合ったのだろうか。次の打ち上げでは 竜の顔に目玉をしっかり入れて画いてもらいたい。

 

 データベースの新しさはLCA(ライフサイクルアセスメント)でも大切なことだ。私どものGaBiというソフトウェアは年一回新しいデータベースに更新され、世界中で同じ新鮮なデータが使われる。データ鮮度の安心感はGaBi製品の目玉の一つだ。

 

 ドイツの本社ではエンジニア陣が最新技術に目を光らせ、鮮度のあるデータをGaBiに提供し続けている。こんな陰の努力の上にGaBiというLCAソフトは支えられている。

 

 身にも心にも新鮮野菜が欲しい。民生品活用ロケットのニュースも新鮮野菜だ。(L)

コメント 1件

  1. skylineR31gts Says:

    「超小型衛星用ミニロケット打ち上げ失敗」本当に残念でした。これからは宇宙開発でもコスト削減が求められていく時代でしょうから、原因を突き止め次回は成功できるよう願っております。

    確かに「鮮度」は重要ですね。LCAは常に対象が広がり続けていると思いますので、特に鮮度が求められるのでしょうね。新たな分野へのLCAの適用による新たな展開を期待しております。

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