「電力ひっ迫」 | Sphera Solutions, Japan株式会社


「電力ひっ迫」

 自動車のEV普及を進めているカリフォルニア州で、9月上旬、「電気自動車(EV)の充電時間を自主的に制限してもらいたい」と要請した。米西部で発生した記録的な熱波で冷房の利用が増え、電力需給がひっ迫する恐れがあるためだ。

 

 送電網を管理する当局が午後4時から同9時まで自主的な節電を求めたという。将来EV化が加速する。電気にすがる生活スタイルにますます傾いていくに違いない。電力供給が安定することを祈るばかりだ。

 

 大雑把な、単純な筋書きとしては、“化石燃料の使用を抑えると、熱波のような異常気象は減少し、落ち着くべき最適なシステムにたどり着ける。”……だから、まずEV化なのだ……と言われている。じっくり観察したい。

 

 2019年、千葉県では大型台風のために電力供給網が寸断され、一般家庭や工場、交通管制、医療体制などに大変な被害が出た。今年6月の梅雨時、気温も異常に高くなり東京電力管内ではエアコンの使用が急増したため電力の需給バランスが心配され、“電力ひっ迫”注意報が出された。

 

 電気なくして生活も、移動もできない時代であることを心に刻みたい。

 

 まだ、大都市エリアでは電力を安定供給できるシステムが万全ではないような印象を持っている。揚水発電のように余剰電力を将来の電力を生み出す水を貯水池にくみ上げておくとか、大量の余剰電力を貯めるバッテリー施設をつくるとか、AIなどを活用して人知を超えた電力の分配を行う仮想発電所システムを進化させる…などいろいろ対応方法は考えられている。関係研究機関、企業等の今後の技術/システム開発進展に大いに期待している。

 

 かつて、夏に心配することは渇水だった。今年は水が多すぎる。線状降水帯などという用語も日常語となってしまった。そしてこれからは“電力ひっ迫”警報という言葉が夏の日常用語となり、ひょっとすると暖房用電力が多い冬にも登場してくるかもしれない。

 

 微力ながら、節電、省エネ生活スタイル、省エネ機器の選定…などに努力します。(A)

コメント 2件

  1. skylineR31gts Says:

    確かにEV化が進展してくると電力供給の問題が出てきそうですね。エネルギー源が電気に偏るのは、危ない気もします。本来なら、いろんなエネルギー源を活用しながら、地球温暖化も抑制できる方策があれば良いのですが・・・、そのままガソリン自動車の時代を続けていく訳にも行かないでしょうからね。
    直近では、この冬の電力不足が懸念されています。これは原発に絡む話ですが、電力問題の難しさを感じざるを得ません。

    ところで、確かに日本全体では、雨が多かったので「水が多過ぎる」のですが、実は私の県内では、今のところ雨が少なかったので、ダムの貯水率が30%代から増えてないところもあり、関係自治体では、結局、学校のプールは使用できないまま終わったのではないかと思います。大雨被害が発生するような雨が降らないと水不足になるというのも納得行かない気がします。小さな日本ですが、ローカルにはいろんな問題があり、難しいですね。

  2. skylineR31gts Says:

    私の県内のAダムはY市やK町に上水を供給しているのですが、
    Aダムの周辺は梅雨以降、雨が少なかったため、貯水率が40%を超えることがほとんどなく、20%を切った時もあったかと思います。このため学校ではプールを使用できないまま夏が過ぎた状況でしたが、台風14号で一気に貯水率が90%に到達しました。
    台風の威力を見せつけられた感じです。大きな被害をもたらす台風ですが、大切な恵みももたらしてくれます。被害が出ないよう対策しながら上手く付き合っていかないといけないですね。

コメントをどうぞ