「小型化」 | Sphera Solutions, Japan株式会社


「小型化」

 再エネ用の蓄電池分野で日中の競争となっているという。「レドックスフロー(RF)」と呼ぶ全液体型の電池だ。余った再生エネルギーを柔軟に貯蔵・放出して需給を安定させるのに使う。

 

 RF電池はタンクにためた電解液をポンプで循環させ、希少金属であるバナジウムのイオンが蓄電・放電する仕組み。中国企業は生産規模とコスト競争力の面から世界のトップクラス。対する日本の住友電工は容量が100キロワット時ほどの小型機種の開発にめどをつけており、小規模な事業所や工場、コンビニ、老人ホームなどへの納入を目指している。当然のことだが、小型機種は駐車場程度のサイズを目指している。

 

 三菱重工は小型の二酸化炭素(CO2)回収装置を発表した。中小企業でもCO2回収装置の需要が高まるとみて小型化したものだ。回収装置は工場などから出た排気をまず冷やす「冷却塔」、ガスにアンモニア化合物を含むアミン液をふりかけ、液体にCO2を吸着する「吸収塔」最後に液体を加熱しCO2を分離回収する「再生塔」から成る。回収量は300㎏/日。接地面積は約10平方メートル。回収したCO2ガスはわずかであるため、自社の事業範囲の中で自由に活用できる。

 

 米国では住宅全体での冷暖房装置が稼働するのに対し、日本では必要な部屋に壁掛けエアコンが設置され、こまめに部屋ごとに温度や湿度管理をすることが多い。小型化、分散していくことが日本の特性なのだろうか。

 

 小型化された機器が広く設置されると、資源的な面やコストの面で大変不利になるかもしれない。……しかし、社会として見れば機能が一カ所に集中せず分散することで、思わぬメリットを生む可能性もある。自分で作った再生エネルギーが余ったら、翌週に向けて、自社で貯蔵することも可能だ。あるいは回収したCO2を大量に貯蔵することなく、農業用ハウス内で農産物生産に気軽に使うことも可能だ。

 

 道路では軽自動車、普通車、大型車が一緒に走っている。サイズの異なる移動手段。物流手段…が木目の細かい生活環境を生み出している。

 

 つまり…日本の構造に合わせて…小型化装置のメリットはありそうだ。(C)

コメント 1件

  1. skylineR31gts Says:

    確かに「木目細かい対応」が日本の特徴なのかもしれませんね。日本の文化を育んできた原動力なのかもしれません。

    蓄電池の重要性・必要性は以前から言われていますが、中々難しいところがあるのでしょうね。自動車は漸く電気自動車が主流になりつつありますが、例えば太陽光発電の普及のための蓄電池は、これと言った決め手がなさそうです。

    蓄電池を上手く活用して、再生可能エネルギーの発電割合を向上させて欲しいですね。

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