「画面なしカーナビ」 | Sphera Solutions, Japan株式会社


「画面なしカーナビ」

 使用したわけではないが、カーナビなのに画面がないという製品が3月から市場に出ているという。少し変わったマーケッティング戦略に注目している。この製品のコンセプトは「助手席目線」だ。助手席に座っている人から「次の信号で右です」「そろそろ左車線に入ってください」などと教えられるイメージだ。

 

 画面はなくても声だけで経路を理解するシステムは変わっていて面白いだろうと思う。それに、画面に注意を注ぐ必要がないので視線をカーナビ画面に移す必要もない。

 

 音声指示が、普段、隣の助手席に座っている同僚や妻や夫のように聞きなれた声や調子で表現できれば、もっと面白いものができるのではないか?…という妄想が……。

 

 言葉のトーンや口調はドライバーに与える心理的な影響も多いはずだ。カーナビがAIを使って頭脳明晰ならばこんなアイデアは 簡単に実現しそうにも思う。

 

 アナウンサーの分野でも、AI を使った「ニュースヨミコ」という人形が登場し、通常のアナウンサーに引けを取らない“ニュースの読み上げ”を聞いたことがある。今の電子鍵盤楽器では音階の音源をいろいろ変更することができる。横断歩道でよく聞く「カッコー音」あるいは「ペッポー音」などを使って現代の作曲者は自由自在に音楽を作り出していることも知っている。

 

 カーナビを使う前に準備が必要だ。カーナビのAI 音声合成システムに希望する人の声を学ばせねばならないからだ。ありそうなケースでの標準会話やドライバーへの指示を取得した人の音声を解析し組み込む必要がるだろう。

 

 恋人や同僚、夫婦、親戚など声を使い分けられるならカーナビ上で参加者がそれぞれ役目に応じて声で登場することも可能ではないか。ナビ係はお父さん、おいしいレストラン案内は娘さん、名所旧跡などの観光案内はおばあさんなどという具合だ。天気の見通しはお気に入りの気象予報士に似ている人物を拝借してもよい。

 

 こんな風に声のアバターが活躍するメタバースが実現できるかもしれない。(C)

コメント 1件

  1. skylineR31gts Says:

    「声だけで経路を理解するシステムは変わっていて面白いだろうと思う」同感です。私も一度使ってみたいです。これが有効に機能するのであれば、ナビの画面を見る必要がないので安全性が向上しますね。

    NHKの朝のニュースでAIを使って読み上げる箇所がほんの一部ですが実験的に活用されています。もちろん読み間違いは無いのですが、報道の内容によって感情がこもることが無いので、やはりAIだと感じられます。まだまだ感情は本物の人間にかなわないようです。多少の言い間違えは人間的であり少し安心します。

コメントをどうぞ