「落ち葉」 | Sphera Solutions, Japan株式会社


「落ち葉」

 今年のゴールデンウィークは比較的天気に恵まれたので、道端の落ち葉掃除に精を出した。コロナを恐れて遠方への人混みや遠方への外出を控えたので、落ち葉清掃という健康的な作業に没頭することができたのだ。

 

 最近のコロナ騒ぎでの曇天気分を発散させるにはよい作業であった。

 

 新芽が噴き出す季節には落ち葉が多いことは知っているが、今年のゴールデンウィークは時々雨が降ったのできれいに掃除した路面も、一回の風と降雨で落ち葉の吹き溜まりが出来てしまう。無念だが、世の中すべてがこのような繰り返しなのだろうと悟ってしまった。風雨との小さな戦争の気分だ。

 

 「NHK の100分de名著」という番組でアリストテレスのニコマコス倫理学の解説を聞いた。難しいけれど、いくつか心にとめておきたいと思ったこともある。

1)「徳」を身に着けることで「性格」「人柄」をより良い方向に変化させていき、それによって「幸福」を実現する。

2)「性格」や「人柄」は「習慣」の積み重ねによって形成される。

3)「徳」とは何か?「卓越性」や「力量」と訳される。

4)幸福を目指すには、「価値」(道徳的、有用的、快楽的)を追求し、積み上げること。

 

 落ち葉を毎日掃除する習慣はアリストテレスのいう幸福につながるだろうか?自分に幸福になるに足る「徳」つまり「力量」があるだろうか?

 

 企業はSDGs、地球温暖化対策、新材料の研究開発などで企業人格をアッピールしている。企業自身が「卓越性」や「力量」を備えていなければ、冷たい目で見られる可能性もある。多くの人がわかりやすい成果を実現しサポーターを増やすことも大切かもしれない。

 

 アリストテレスの文脈で考えると、LCAの分野でよくいわれる「環境負荷」を下げることは道徳的にも、有用的にも、そして結果としてすがすがしい環境を生み出せれば、快楽的にも新しい価値を生むことになるに違いない。

 

 落ち葉の掃除の習慣化…今年の連休で学んだ。(A)

コメント 1件

  1. skylineR31gts Says:

    「NHK の100分de名著」以前、視聴してみようかと思った時期もあったのですが、素晴らしい内容でしたね。この4月以降の新番組に良い内容のものが多くなってきたので、NHKの番組に注目していたところなので「NHK の100分de名著」も視聴してみようと思います。

    私がなるほどと思ったのは「2)「性格」や「人柄」は「習慣」の積み重ねによって形成される。」のところです。逆に性格や人柄が、その習慣を生み出すとも言えそうです。「ニワトリと卵」の問題にも似ています。

    アリストテレスの思想は大リーガー大谷選手に繋がるところがありますね。正にこの考え方が正しいと証明しているようですね。

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