「独自に咀嚼」 | Sphera Solutions, Japan株式会社


「独自に咀嚼」

 日本でも人気のスペインのシュールレアリズムの巨匠ミロ。ジュアン・ミロは日本からの影響を濃く受けているという。大変好きな画家で、疲れたときに作品を見るとのびのびと描いた絵が気持ちいい。しばし、非現実の世界の刺激に浸れる。

 

 1924年に詩人ブルトンが文学・芸術運動『シュールレアリズム宣言』を発表した。この宣言によれば、シュールレアリズムを「あらゆる方法で真の動きを表現しようとしたものだ」という。「思考の書き取り」だともいう。

 

 ミロの作品を見ると子供のような筆運びや日本の書道における前衛書のような画風が印象的だ。シュールレアリズムの枠組みを通して日本文化に触れた結果、日本愛が芽生えたのであろうか。決して日本の芸術を系統的に学んだというわけではないらしい。66年に日本に来た時に京都の有名な石庭の縁側で静かに庭を見ている写真だけが印象にある。浮世絵にも他の画家と同様興味があったようであるが詳しくは知らない。……日本を“独自に咀嚼”した画家ではないか…というミロ評価を読んだことがある。

 

 AIが更に進化してきているらしい。AIの学び方には3種ある。一番目が「教師あり学習」。深層学習でよく使われる手法である。つまり人間がAIにこれはこういうものだと教え込む教育だ。2番目は「教師なし学習」で人間が正解を示さないで、もっぱらAIが「自習」でデータの法則性を見つけ出す。時間はかかるが、普通の人間よりは到達点が高いかもしれない。3番目は「強化学習」。お手伝いがうまくいったらほめ、ふざけて茶碗を落として壊したら叱るというような要素が織り込まれた学習方法だ。

 

 人間に置き換えても同じような教育方法があるのに気づく。AIもずいぶん研究されてきていることが改めて分かる。まもなく、人間を追い抜く領域が多くなるかもしれない。……多少怖い気持ち半分でしょうか。

 

 我々はどのような学習方法を選んだらいいのだろうか。現実社会では、結局、時間とタイミングと人間の性格を重視して最適な方策をとることになるのだろう……と思います。

 

 ミロの作品が好きなので、私は、“独自に咀嚼”学習を選びたい。(A)

コメント 1件

  1. skylineR31gts Says:

    AIの進展には目覚ましいものがありますね。私は将棋を見るのが好きなので毎週、NHKテレビ将棋を視聴しているのですが、昨年度からAIによる形勢メーターが表示されており、だいたい95%の確率を超えると決着がついています。

    確率が低い方が勝利することはありませんでしたので、形勢メーターのおかげで、どちらが優勢か素人の私でもわかるのですが、先が見えておもしろくない、とも言えます。形勢メーターが行ったり来たりしたのは、おそらく羽生さんと斎藤あすとさんの一戦だけだと思います。さすが羽生さん、逆転に次ぐ逆転で羽生さんが勝利し最高の一線でした。さすがにNHK杯の優勝10回を超えるだけあって50歳を過ぎた今でも、特にNHK杯は強いですね。この一戦では形勢メーターがあったおかげで、たいへんおもしろかったです。

    話が横道に逸れましたが、AIは優秀なので、上手く活用し、人間と切磋琢磨してお互いが向上できれば良いと思います。

コメントをどうぞ