「視点」 | Sphera Solutions, Japan株式会社


「視点」

 企業ではデータ保存媒体として磁気テープが再び注目されている。サイバー攻撃に強く、消費電力が少ないからだ。“データの読み取りやすさ”といった使い勝手の面を重視した視点から、安全・環境面の視点へ移動している。判断の視点が変化している。

 

 2月20日の米NBAオールスター戦中継で「自由視点映像」技術が初めて導入されるという。映像データから視点を自由に変えて3次元データをつくり、好きな視点からの画面を表現できるということだ。

 

 バスケの試合会場を取り囲むように100台以上のカメラを設置し、試合の様子を撮影する。画像データを組み合わせてリアルタイムで3次元映像を生成する。……という技術だ。

 

 最近野球でも、ホームベースや一塁での微妙なプレーで監督からビデオ判定をリクエストされるケースが多い。サッカーでも国際試合では微妙な得点シーンは映像で確認されるようになってきた。指で長方形を書くあの“しぐさ”だ。

 

 野球ではバッターがどのような球を捉えるのかを注目している。または強打者をどうねじ伏せるかバッテリーの工夫が注目される。こんな時、一番いい視点から見た映像が欲しい。米国大リーグの中継は日本のプロ野球中継と微妙に画面構成が違う。視点の異なる国民性を反映しているのかもしれない。MLBの映像では大谷の投球といえども、甘いコースに入った球は痛打されてしまう様子がよくわかる。悔しいけれど、それはそれで面白い。

 

 今後もこの自由視点映像はますます盛んになっていくだろう。特にスポーツ中継では画面が楽しくなる。ただ、心配なこともある。自由視点映像を制作するために想像以上の数のカメラで撮影し、膨大な画像データから3次元データに編集する。長時間にわたり複数サーバーで同時に画像処理しなければならない。……ということは、自由視点映像作成には膨大なエネルギーを消費しているということだ。さらなる省エネの知恵が必要だ。

 

 基本的に、いろいろな視点(viewpoint)や側面(aspect)から物事を理解することは真実に近づくことだ。

 

 環境という側面からモノ作りやサービスを見るのがLCAです。(A)

コメント 1件

  1. skylineR31gts Says:

    時代は「自由視点映像」になって来ているのですね。楽しみですね。個々に見たいアングルを選択したいですよね。

    でも特にスポーツの審判にとっては厳しい時代かもしれませんね。昨日も大相撲で照ノ富士の一番で物言いがつきましたが、カメラがはっきり捉えていましたので差し違えが全国の視聴者の方々に晒されました。

    それでも自由に自分の見たい角度から映像を見ることができるのはとても楽しみです。
    もう30年位前になりますが、NHKの番組で名ピアニストの羽田健太郎さんが司会を務める音楽番組がありました。ある回でフランスのミシェルルグランと「シェルブールの雨傘」でピアノ共演があったのですが、これがたいへん素晴らしい名演で、今でもYouTubeで拝見し、感動しています。
    ところが当時のカメラワークが正直今一で各々のピアニストが主役となる場面でのアングルが逆で特に羽田健太郎さんの超ハイテク場面が上手く映し出されていません。これが自由視点で見れれば嬉しいのですが、・・・

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