「空飛ぶクルマ」 | Sphera Solutions, Japan株式会社


「空飛ぶクルマ」

 まさか車が空を飛ぶ時代がやってくると思わなかった。子供の頃、確かに空を飛ぶドローンのような車の絵にあこがれていたけれど、そのような時代を目にすることはないだろうと思っていた。

 

 日本の航空会社が具体的に事業計画を持っていることをニュースで知り、自分の誤った思い込みを反省している。2025年の大坂・関西万博を見据え事業参入企業が増えているようだ。例えば、関西国際空港から大阪駅まで地上を走る車では1時間程度かかるが、空を飛ぶクルマを利用すれば15分程度で到着できるという。

 

 若者の間では定着しつつあるコスパならぬタイパ(タイム・パフォーマンス)に近い発想かもしれない。限られた時間に対する満足度をできるだけ大きくしたいという考え方だ。社会全体が移動に時間をかけることをできれば避けたいと思っているからだ。

 

 スマホの出現以来、多くの若者は最重要コミュニケーションツールであるSNSを手放すわけにはいかない。人間関係の大半がそれで成り立っているともいわれる。仲間と同じペースで付き合うために情報収集に励んでいる。そんなわけで、時間をかけないで情報通になる手法に飛びつく。タイパに突き進む。見たい映画を探すには映画の倍速視聴が便利だ。よい本に出合うには、おすすめのダイジェスト版が便利だ。……あわただしい。

 

急ぐ場合と、急がない場合をわきまえて事を進めていくのが熟成された社会だと思っているのだが……、いよいよ空飛ぶクルマの時代に突入しようとしている。ゆったりとした時間の流れを楽 しむ生活はいつまでできるのだろう。

 

 地球環境は悪化し続けている。地球温暖化が止まらない現状では、気候変動に対して何をすることが有効かを見届け、対策を早送りすることが肝心だ。どこを改善すべきかを見つけるにはLCA(ライフサイクルアセスメント)手法の利用をお勧めします。素材を製造する場合、製品を生産する場合、移動する場合、モノを運ぶ場合、そして廃棄する場合などいろいろなフェーズで環境を考えることができる。

 

環境対応にもタイパの考え方が必要な分野もある。ただし冷静に。(L)

コメント 1件

  1. skylineR31gts Says:

    「タイパ」という略称があるのですね。知りませんでした。私のPCでは「タイパ」と打つのは初めてのようで、まず「対パ」と「対パリーグ」のような変換となってしまいました。

    8年程前になりますが、地方の国立大学で某自動車メーカーの某外国人社長の講演を聴講する機会があったのですが、学生から「空飛ぶ自動車」の実現性について問われた際に「ヘリコプターの安全性が向上しないと厳しい」旨の回答がありました。少し夢の無い話だなと思った記憶がありますが、そのことよりも「ドローン」の発想ではなく「ヘリコプター」だったことが、ここ数年でドローン活用が急激に進展した証でもあります。早く安全に実現して欲しいですね。

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