mRNAワクチンは救世主的にコロナ禍で感染予防の役目を果たしている。mRNAとは一体何か?仕組みはどうなっているのか?
公益財団法人「国際科学技術財団」は1月25日、日本国際賞をメッセンジャーRNA(mRNA)ワクチン開発の貢献した独ビオンテックのカタリン・カリコ上級副社長ら3名に送ると発表した。
mRNAはいわば生命の設計図で、体内に投与すると狙ったたんぱく質が体内で作られる。
ただ、mRNAは壊れやすく、体内の免疫反応を過剰に起こすという問題があったそうだ。2005年、mRNAの一部の分子を変えると、炎症が起こりにくいという革新的な論文を発表し、ワクチン実現への道が開けた。
- 新型コロナウィルスから遺伝情報のmRNAを合成する。
- 合成したmRNAを脂質でコーティングしてワクチンとして投与。
(3) mRNAは細胞に入り、ウィルスのたんぱく質が作られる。
(4) 作られたタンパク質に反応して体内に抗体がつくられる。
共同受賞する免疫の専門家である米ペンシルバニア大学のドリュー・ワイスマン教授とカリコ氏との共同研究は20年以上前、ペンシルバニア大学のコピー機の前で会話したことがきっかけで始まったという。
両者の間では、実験データを共有し、毎日話し合いアイデアを共有してきた。
いい出会いだったと思う。リモートと称して画面越しに話す現在、本当にお互いの話したい思いや、伝えたいポイントを理解できているだろうかと疑問に思うこともたびたびある。コピー機の前の立ち話では、目の前の人物との会話がお互いに心に響いたに違いない。
受賞者は「様々な病気に苦しんでいる人がいるのだから、1人でも救いたい」と話しているという。
“いい出会い”から生まれたワクチン。ワクチンが有効であることに感謝している。(L)
2月 18th, 2022 at 8:29 AM
本当にmRNAには感謝ですね。その成果が新型コロナ対応に間に合い、効果を発揮している訳ですから。研究者の思い、発想、熱意、努力には尊敬しかありません。
それにしてもコピー機の前での立ち話からスタートしたとは。やはり対面は重要なことなのですね。コロナでリモートの必要性が認識された訳ですが、対面とリモートの各々の利点を活かしながら共存していくことが不可欠ですね。