「糸付きドローン」 | Sphera Solutions, Japan株式会社


「糸付きドローン」

 東京の中野区と建築研究所は建築物の外壁調査にドローンを使うことを目ざしている。一番の心配は、トラブルに陥ったドローンが人間の頭上に落下しないかという点だ。アイデアとして、ドローンをロープや糸でつなぐことも考えられている。

 

 岩場を上る登山パーティーがお互いにロープで体を縛って登山するシーンが目に浮かぶ。ドローンに糸をつけておけば、トラブルが起きても安全にドローン自身と調査結果のデータを回収することができるかもしれない。

 

 勝手に考えている。(1)ティーバッグのように上から固定したアンカーにより糸を固定してドローンに飛び回ってもらうという案もある。(2)釣り竿のような仕組みで糸を自由に繰り出したり巻き込んだりする案もある。あるいは(3)ビルや外壁のそばの地面と屋上の縁から出た腕の間にガイドロープを斜めに張りドローンが移動するという案もある。いろいろな思考実験が考えられる。ポイントは、ドローン本来の自由に飛び回れるという機能を抑え込むような糸の使い方を避けなくてはならない。

 

 糸がたるむとプロペラに絡まる事故につながる。つまり、糸の制御とドローン自身の制御をうまく同調させなくてはならない。あるいは糸あるいはロープをガイドとしてピント張っておかなくてはならない。ドローンがガイドロープに近付かないように多少ロープを引っ張り気味に飛行するのが良いかもしれない。

 

 頭の体操にはなるが、門外漢にとってはなかなか難問である。

 

 ロープや糸の制御を担当するドローンと、ロープまたは糸をガイドにしながら飛行するビル外壁調査担当のドローンの2台を制御するというのはどうだろう。計測用のドローンがトラブルに陥ったら、もう一台のドローンはトラブルに陥ったドローンをクモが獲物をとるように糸で絡めて落下させないという具合だ。あるいは2台のドローンを糸の中央部あたりに重りをつけて糸が絡まないようにしてV字型の連結で2台が調査するというのはどうだろう。この場合、2台がトラブルと落下防止の役目は果たせない。

 

 ドローンを使った巧妙な外壁調査手法は大変難しい。思考実験はここまで。(L)

コメント 1件

  1. skylineR31gts Says:

    ドローンの進展には目覚ましいものがありますね。10年くらい前でしたでしょうか。1台のドローンが、外務省だったか官邸だったか国の機関の屋上に侵入・着陸して大騒ぎになったことを思い出します。当時はやっかいものや犯罪に使用される懸念などが主流でしたが、今では欠かすことの出来ない有益なものとなっています。

    確かにビルの外壁検査のための飛行には落下の心配がありますね。さすがにpe-asia様、いろいろと対策のアイデアをお持ちですね。いずれかの対策が実現するこもしれません。

    今後も益々進展していくでしょうから、武器ではなく、人類のために有益に活用していただきたいですね。

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