「ドラエモンの世界」 | Sphera Solutions, Japan株式会社


「ドラエモンの世界」

 ドラエモンの世界からのプレゼントのような開発話を聞いた。

 

 ドラエモンの世界では、発想は常識の領域を超えている。普通では考えつかないエネルギー源を持っているタケコプターだったり、時間を超越したような異空間に飛び込むどこでもドアがあったり、現実には大型の製品が超小型になっていたりする。つまり、新しい発想と新しい道具が夢を掻き立てる。

 

 大成建設が脱炭素社会の実現に向けて開発に参加しようというプロジェクトは二酸化炭素(CO₂)地熱発電だ。地下蒸気を取り出してタービンを回すシステムが基本の地熱発電。日本は火山国なので地熱そのものはあるはずであるが、地下水が十分利用できるかという問題点をクリアするアイデアである。

 

 二酸化炭素(CO₂)地熱発電では高温のCO₂でタービンを回すというものだ。まず低温のCO₂を地下に注入し、地熱で高温になったCO₂を地下からくみ上げ発電する。使用済みの低温になったCO₂は再び地下に注入する。 この構想では、地下で高温高圧の環境で、液体と気体の性質を併せ持った『超臨界』の状態のCO₂をうまく利用する。

 

 二酸化炭素は臨界圧力7.38MPa、臨界温度31.1℃を超える領域 では、液体と気体の境界がなくなり、「超臨界状態」になる。反応性が低く、抽出、分離、発泡、微粒子化、洗浄等に使われている。この超臨界二酸化炭素をタービンの作動流体として利用する。

 

 「超臨界状態」などと聞くと素人には、何か夢がありそうにも思えてくる。しかし……実現までも道のりは遠く、2026年度にも現場実証を始め、36年度以降の実用化を目指す。……ということだ。

 

 まもなく実現しそうなドラエモンプレゼントは“50センチ範囲スピーカー”というのがある。面白そうだ。NTTが開発しているもので、これは原理が分かっているし、かなり近未来に実用化される。車の中、一人で音楽を楽しむには最適だという。“柔らか頭”の人が考えれば、このスピーカーの使い道はもっと広がりそうな予感。

 

 マスクを着け、話し声も抑え気味。50センチスピーカーも意外と役に立つかも?(C)

コメント 1件

  1. skylineR31gts Says:

    地球温暖化問題解決のためには、サステイナブルの視点と長期的継続の視点が欠かせないですね。現時点では実現不可能な技術であっても将来的には有効な技術・対策になり得るかもしれない、そういう意味では、ドラえモンのアイデアも真剣に検討する必要がありそうですね。
    様々なアイデアを実現し、結集して対応しないと、この問題の解決は一筋縄には行かないので、今は小さな種かもしれなくても大きく育てたいですね。

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