「コロナ飲み薬」 | Sphera Solutions, Japan株式会社


「コロナ飲み薬」

 新型コロナウイルスを治療する飲み薬(経口の抗ウィルス薬)が年内にも登場するとマスコミで報道されている。全国的にコロナ非常事態宣言の類が解除され、コロナから身を守るために、飲み薬待望論が強い。

 

 一時的だと思うが、最近コロナ騒動はめっきり静かになっている。毎日、目にしているコロナ(重症化の可能性の高い)軽症患者を宿泊隔離する施設でも、車の出入りは最近少なく、定期的に来ていた医療用ゴミ回収車も見かけることが少ない。「軽症者には抗体カクテル療法」という処方が有効であったのに違いない。

 

 抗体カクテル療法は軽症のうちにコロナを治療するという治療方法であるが、問題は点滴治療であるため1回の治療に3~4時間近くかかる。また、2種類の抗体を組み合わせる点滴「ロナリーブ」は米国では1回あたり2100ドルもするという。費用負担も重い。財政的に余裕のある国や地域のみが実施できる治療である。

 

 今期待されているのは、投与が簡単で、量産に適した、結果として価格も安い、治療薬だ。コロナ撃退の体制は「感染予防、重症化を抑えるワクチン」と「速やかに治療できる経口の抗ウィルス薬」によって整う可能性が高いという。

 

 今回のパンデミックに打ち勝つために総力を傾注している製薬会社に対しては声援を送りたい。日本の製薬会社でも、コロナに前向きに取り組んでいる会社と、コロナに醒めた対応の会社では株価を見ていればすぐ判別できる。今の時期、株価が上がる製薬会社は投資家が企業姿勢を評価しているという証だからだ。

 

 インフルエンザ対策でワクチンの有効性はある程度わかってきた。今回の抗体カクテル点滴治療の効果も高く評価したい。次は経口治療薬の出番だ。

 

 かつて野球場に水銀灯と白熱電球を合わせたカクテル光線が輝いていた。これは戦後の経済成長時の電力不足に対応するために生まれた。消費電力の少ない水銀灯を白色等に混ぜることで、発熱も少なく明るい球場が出現した。カクテル光線を考え出した日本照明メーカーの矜持がすごい。今では野球場でもLED照明がカクテル光線を駆逐しつつあるが…。

 

 コロナ飲み薬もLED 照明のように広く普及してほしい。(A)

コメント 1件

  1. skylineR31gts Says:

    「カクテル光線」とは水銀灯と白熱電球を合わせた光線だったのですね。また生まれた経緯もそういうことだったのですね。知りませんでした。改めまして世の中には知らないことがたくさんあると思い直しました。

    ワクチンは効果を示しているようですので、次はコロナ治療薬ですね。これが整えば、ようやく終息に向かうということでしょうか。それでもインフルエンザと同じく毎年ワクチンを接種しながら対抗していくことになるのでしょうね。インフルエンザ対策も含めて「マスク、3密回避、換気」等の基本的な対策は永遠に続くことになるかもしれませんね。

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