「カメを拾いました」 | Sphera Solutions, Japan株式会社


「カメを拾いました」

 「カメを拾いました」。こんな張り紙がご近所の塀に貼られている。これは何のために貼ってあるのだろうか?誰かのペットが逃げたことを想定して、「とりあえず保護しました」ということを伝えるものだろうか?

 

 カメについて説明もない。普通の泥ガメ風のカメだと思うけれど、不思議な張り紙だ。

 

 駅にACジャパン(旧公共広告機構)のポスターが張り出されている。大きな木の根元に段ボール箱に入れた子犬。親子で「親切な人に、見つけてもらってね」と犬に話しかけている。そのポスターにはさらに「優しそうに聞こえても、これは、犯罪者のセリフです」:(どんな理由であろうと、どんなに心を痛めようと動物を捨てること・虐待することは犯罪です:日本動物愛護協会)とある。

 

 今年、ゴールデンウィーク明けに横浜市のアパートで個人が飼育中のアミメニシキヘビが逃げ出して行方不明となった。消防や警察による捜索が行われたが、雲隠れ状態。そして、5月23日“ニシキヘビ、屋根裏で捕獲”のニュースが飛び込んできた。

 

 蛇の飼育に詳しい人は「(アミメニシキヘビは)28度以上で飼育するヘビなんですね。今の気温で自由に行動し、餌(えさ)を食べているとは到底考えられなくて、まったく移動していないんではないかと考えています」といっていた。捕獲のニュースはまさにその人の言うとおりだったのである。ペットを飼うには動物が好きだという前に、それなりの知識と動物への配慮が必要だとつくづく感じた。

 

 コロナ騒動でペット人気が盛り返しているのだろうか。「可愛がっていた○○ちゃんが逃げてしまいました。お心当たりの方は△△までご連絡ください(写真付き)」というような張り紙はよくある。写真付きなので情報量は十分だけれど、自分が“発見者”になった経験はない。情報が空回りしているのだ。

 

 LCAではライフサイクルの本質を把握することがポイントだ。情報・データベースの充実が新発見、新知見の誕生には欠かせない。それでもデータベース不足に涙することは多い。

 

 LCAの世界で考えている。物品や現象のデータベースが気になる癖がなくならない。(L)

コメント 1件

  1. skylineR31gts Says:

    私のペット経験は、子供の頃、実家で飼っていた犬だけです。最後に飼ったのが黒色の柴犬でした。父のお気に入りでしたが、時々家から逃げ出しては戻ってくるというやんちゃなオスでした。父が亡くなって1年後についに戻ってきませんでした。おそらく父のもとに行ったのだろうと家族はあきらめていました。

    それから1年後くらいでしょか。実家から30kmくらい離れたところにあるJRの駅で、しばらくドアが開かれたまま停車していた時ですが、鎖につながれていない黒の柴犬が単独で乗り込んできました。私はひょっとするとと思い、名前を呼びかけようかと思ったのですが、他の乗客もいましたし、携帯電話の無い時代で友人と待ち合わせをしていましたので、声をかけそびれてしまいました。その黒柴はドアが閉まる前にきちんと降りていき、そのままとなってしまいました。

    結局、わからず仕舞いです。一声「太郎」と呼びかけてみればよかったなと後悔しました。今でも黒柴を見かけると「太郎」を思い出します。

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