「水素エネルギー」 | Sphera Solutions, Japan株式会社


「水素エネルギー」

 「とても困難だが実現すれば大きなインパクトのあるワクワクする壮大な目標や挑戦」は「ムーンショット」と呼ばれる。日本政府は2030年までに温暖化ガスを13年度比46%減、そして50年までにカーボンニュートラルを目指すと表明している。この挑戦もムーンショット的だ。

 

 水素製造・供給の仕組みを作り上げる水素のライフサイクル構想の話題が最近よく目にする。水素エネルギーは、新しいエネルギー源としての価値が大きく、アルコール等に変換することで輸送にも便利だからだ。

 

 「サハラ砂漠3%分に光触媒パネルを並べると、全世界の消費エネルギーを賄う水素をつくれる」という。……東大や民間企業から成る研究グループが「水素工場」を砂漠に設ける構想を描いている。太陽光から水素へのエネルギー変換効率目標10%に対し現在の光触媒の実力は1%とまだまだ低い。目標を掲げたこの挑戦はムーンショットだ。

 

 豊田中央研究所は今年の4月に7.2%の効率の人工光合成装置を開発した。植物よりも変換効率が高い。自然界での光合成は、水・二酸化炭素と、太陽光などの光エネルギーから化学エネルギーとして炭水化物などを合成するものであるが、トヨタ中央研究所は人工光合成の基本原理はそのままに、太陽光で生成した多量の電子を余すことなくギ酸合成に使用する方式である。将来的にはギ酸から水素を製造することや、発電の燃料に使うことを狙っている。これもムーンショットだ。

 

 第35代大統領ジョン・F・ケネディによる、アポロ計画を開始するきっかけとなった1961年5月25日のスピーチの{月に向けたロケットの打ち上げ(ムーンショット)」が、その由来である。「10年以内の1960年代終わりまでにアメリカは人間を月に送り、無事帰還させる」というクリアーな目標だった。

 

 単に夢を語るのではない。知識、技術、技能、工夫を着々と冷静に積み上げれば実現できるプロジェクトがムーンショットだ。

 

 未来に向け、コロナに打ち勝つこと、脱炭素社会を築くこと。2つを応援している。(A)

コメント 1件

  1. skylineR31gts Says:

    「ムーンショット」とは、そういうことなのですね。確かに1960年代の内に月面着陸・帰還を実現させましたからね。有言実行すごいことですよね。

    砂漠の有効活用については、以前から何かできないものかと思っていました。最近、黄砂もよく飛来してきますので、ぜひ緑化を進めて頂きたいと思うのですが、光触媒パネルの設置も有効ということですね。
    世界中には、あれだけ広大な砂漠が広がっている訳ですから有効活用はたいへん価値のあるプロジェクトですね。日本としてもぜひ貢献したいところですね。

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