「まん延防止」 | Sphera Solutions, Japan株式会社


「まん延防止」

 「まん延防止等重点措置」という施策であるが、いま一つインパクトがない。これを「蔓延防止等重点装置」と漢字を一時使うだけで大分感じが違うと思われる。

 

 非常事態宣言よりも、「蔓延を防止するための方策として重点措置を行います」とはっきり目的と行政の対応を掲げたタイトルとして理にかなっている。「まん延防止……」と“ひらがなが混じり”で表現されると、何とも意味不明のタイトルになってしまう。

 

 今年の5月、人間社会はコロナで行動を控えていても、自然は力を発揮して、樹木の枝は新しい葉を芽吹き、ツル(蔓)を持つの草の類はいたるところに勢力を拡大している。壁や地面を緑で覆いつくしていく様はまさに「蔓延」そのものだ。

 

 「蔓延」のイメージは人間の活動などに関係なく流行病などが勢力を拡大していく状況を表している。従って、漢字制限で「蔓延」と表記できないのは無形の圧力を共有できないに等しい。

 

 コロナウィールスの流行状況を知るために、下水を検体として調べ、クラスターの発生防止や変異ウィールスの監視に役立てるという方法がある。コロナ患者の便を流す下水中のウィールス遺伝物質をPCR検査で分析するのだ。医療施設や高齢者施設から出る下水を分析し、感染者の有無を確認する。

 

 重傷者リスクの高い人が集まる施設では、無症状の人も含めて高頻度の検査が必要だという。下水を検査することで感染者の有無が確認でき、クラスターの発生を事前に発見・予測できるのなら良いことではないだろうか。

 

 まさに「蔓延防止等重点措置」のツールになるものだ。以前から下水のPCR検査の可能性は新聞記事などで読んでいたが、なかなか実現にたどり着かない。いろいろ状況を学習しながら、一刻も早くクラスター予防に役立ってほしい。コロナ禍克服の可能性のある手段は迷うことなく進めてほしい。

 

 下水を監視して蔓延予防等重点措置を!……よろしくお願いします。(L)

コメント 1件

  1. skylineR31gts Says:

    「まん延防止等重点措置」ひらがなだったのですね。意識していませんでした。確かに「蔓延防止等重点措置」の方が目的がはっきりし、何だか引き締まったように感じますね。

    こう言った市民に危険等を知らせる表現は難しいですね。そもそも「まん延防止等重点措置」と「非常事態宣言」の違いも私の頭に中では明確ではありません。

    最近、気象庁の大雨等による避難指示等の名称が見直されましたが、これもわかりつらいですね。以前よりは明確になったようですが、広く理解されるのは難しいですね。横文字が良いのか、純日本語が良いのか、世代によっても異なりますので。

    試行錯誤で向上していくのでしょうけど、皆が理解しやすい、行動しやすい名称にしてもらいたいですね。

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