「アイデアの宝庫」 | Sphera Solutions, Japan株式会社


「アイデアの宝庫」

 コロナ対策として緊急事態宣言が東京にも出されている。電車の中の乗客を見てみると、昨年の緊急事態宣言時に比べ、鉄道利用者ははるかに多い。

 

 コロナに対して、「疲れ」と「慣れ」から今までの緊張感が保てなくなっているのだ。しかし感心することも多い。乗客は大声で会話しないし、マスクを付けている。コロナ対策の習慣で、ヒトとヒトの接近を極力避けるようになってきて、乗客同士、隙間を適度に開けている。このソーシャルディスタンス文化はこれからの都会でのルールとして定着していって欲しい。

 

 広島県では「誰もが何回でもPCR検査を無料で受けられるようにする」という。つまり、独自の新型コロナ対策を進めている。日本と中国の数学者がコロナ禍の1年を振り返り考案した数理モデルに基づいているのだ。

 

 この感染症モデルによると、“感染者の増加率は「感染率」と「感染に関与する人口」そして「新規感染者の見逃し率」の3つのパラメーターに比例する”という。(日経新聞)

 

 「感染率」対策としてはマスク着用、手洗いが実行されている。「感染に関与する人口」対策は不要不急外出自粛や飲食店の休業・時短操業要請などがされている。更に「新規感染者の見逃し率を下げることで、1人の感染者から何人に感染が広がるかを示す実効再生産数を抑えることができる」という数学者の解析に注目したのが広島県だ。“感染のクラスターを未然に防ぐ”ことに力を入れることになる。広い視野で施策を選択した広島県の決断とその結果に注目したい。

 

 数理モデルは万能でないかもしれないが、数理モデルのパラメーターは“実行してみようか”と思う“アイデアの種”になりうる。複雑な数式を組み立てることは一般人にできないが、数学者はもっと数理モデルを感染症予防などに適用し、その結果、知見を発表してくれると助かる。わずかな情報が心の渇きを潤してくれるので……。夢見がちに言わせてもらえば……、数理モデルは打つべき施策のアイデアの宝庫であり、施策の有効性まで評価できるかもしれない。

 

 そういえば、LCAでもパラメーターに着目しますね(L)。

コメント 1件

  1. skylineR31gts Says:

    三度目の緊急事態宣言も延長・地域追加となり、収束の見通しが得られない状況が続いていますね。如何に早くワクチン接種を拡大するかにかかってますね。

    そのワクチン接種ですが、予約を取るのも中々電話が通じず混乱しているようです。何とか早く接種できるよう国や自治体にお願いしたいところです。

    それまでは数理モデルから新たな有効な施策を生み出して頂き、感染拡大を止めて頂きたいところですね。

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