「シナプスコネクター」 | Sphera Solutions, Japan株式会社


「シナプスコネクター」

 神経細胞間のつなぎ目である「シナプス」に異常が起きると脳からの信号が伝わらず、精神・神経疾患につながる。頓珍漢な受け答えをすると、友人から「回路の配線が切れていないか?」と冷やかされる。神経回路はつながっていることが大切なのだ。

 

 慶応大学、愛知大学などのチームが、「シナプスコネクター」を開発したという。信号伝達ができない神経回路のシナプスを人工的につなぎ合わせることを可能にしたのだ。

 

 (記憶が正しければ、)松下電器の祖、松下幸之助は電線に簡単に電球を取り付けられるソケットを考案し、その後、アタッチメントプラグ、二灯用差込みプラグがヒットしたため会社経営が軌道に乗った。「電流を簡単につなげる、簡単に分けられる」という点に着目したところがポイントだ。シナプスコネクターは電流ではなく、信号のコネクターだ。なんとかうまく研究が発展して松下幸之助のように成功を収めてもらいたい。

 

 神経細胞のつなぎ目であるシナプスは、シナプスオーガナイザーの働きにより“つなぎ”は形成・維持・再構築される。シナプスの“つながり”に関係するたんぱく質の結晶構造を解明し、組み合わせた結果、人工シナプスオーガナイザーができ、シナプスコネクターとして使えないかと期待されている。……培養皿の中で、このコネクターが途切れたシナプスにくっつく様子を確認し、アルツハイマー病、小脳失調、脊髄損傷の病態にしたモデルマウスにこのコネクターを投与すると、いずれも数日で症状が回復する傾向がみらたという。

 

 時々、アルツハイマー病になってしまった方と話す機会がある。元気に第一線で活躍されてきた方々の性格が変わったような振る舞いや、話しかけに戸惑っている様子に触れると、とても悲しい。さまざまな精神・神経疾患が一刻も早く治療できることを願っている。明日は我が身かもしれないからだ。

 

 環境情報をつないで一つのシステムを考える。そしてLCA:ライフサイクルアセスメントで対応する行動を導き出す。LCAも情報と環境対応のコネクターのようなものだ。

 

 “情報と行動”をつなぐ信号の経路の確保。コネクターが宝のツールになってほしい。(L)

コメント 1件

  1. skylineR31gts Says:

    「シナプスコネクター」の研究、是非とも実現できるよう期待したいですね。

    私もいい歳ですので、徐々に物忘れの現象が出てきているようです。人や物の名前が出て来ないことが多くなっています。
    以前「自販機(自動販売機)」が出て来なくて「ジュースとか水を買う機械」と表現したことがありました。

    人の名前も出て来ないことがありますね。1年間程、毎月1回開催されていた某委員会に同席していた方の名前を、委員会終了の3ヵ月後位に忘れていたことがあり、自身の物忘れに驚いたことがあります。

    これからは車の運転にもこれまで以上に気を付けていきたいと思います。

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