「表現困難」 | Sphera Solutions, Japan株式会社


「表現困難」

1 カ月ほど前の初めての経験だ。オランダでは都会の中にも気持ちのよい木立に囲まれた散歩に適当な広場がある。広場のレストランでオーダーした料理の味ことだ。

妻から味はどうかと聞かれたが、何と言うべきか……しばらく黙って味見して……それでも表現することができなかった。日本語の中に適当な表現があるとも思えない。

オランダは 16 世紀からインドネシアと通商してきた。 17 世紀に入ってオランダ東インド会社がジャワ島に進出し、オランダによる植民地化の時代が始まる。インドネシア統治を通じてインドネシアの料理レシピーもオランダに持ち込まれているらしい。その一つが今回オーダーした料理で、「ガドガド」という。

メニューに並ぶ料理名は異言語で解読不能。英語表記は字が小さくて薄暗いテーブルでは読みにくい。そこで、「あまり重くなく、何かお薦めの料理はないか」と店の人にきいたのだ。私がアジア人だと悟った店員は「ガドガド」はどうかとすすめてくれた。私は、アボガド料理かと勘違いしオーダーしてみた。

深めの皿に盛られた料理が出て来たとき、カオス状態の料理を説明できない。野菜の上に茶色のソースがかけられて、ユニーク。口に含んでみたけれど味をうまく表現できない。それにご飯もついてきた。コメの顔をマジマジと見てもおいしそうではない。ご飯の出し方もぶっきらぼうな所作。どうやって食べるのだろう。深皿にあるものはカレーに似ていないこともない。ご飯を混ぜて食べるのかとも思った……。

後でインターネットで調べてみた。「『ガドガド』はインドネシア語で『ごちゃまぜ』という意味があり、いろいろな温野菜に“甘辛い”“ピーナッツ・ソース”をかけて食べるインドネシア料理。コクのあるソースが味の決め手。ライム果汁を入れて爽やかな香りに仕上げる……。」

半分以上残した。貴重な食材をかなり無駄にすることは罪深いけれど、わたしの味覚には衝撃的過ぎた。……ゆるしてもらいたい。仕事では LCA をまじめにやって、材料・原料の無駄を省き、再資源化まで目を配ることを心がけて今回の罪滅ぼしをしよう。( C

コメント 1件

  1. skylineR31gts Says:

    「ガドガド」ですか。どんなものかわからない料理を食するのには勇気が要りますね。お疲れ様でした。

    やはり料理というと和食が一番ですかね。繊細で見た目にもこだわっていますからね。日本酒もおいしいですし。
    私はヨーロッパに行ったことはありませんが、フランスやイタリア以外の国の料理はどんな感じなのでしょうか。

    食材と言えば、賞味期限切れ等で、かなりの食材が廃棄されていると聞きます。このため賞味期限の見直しも検討されているようですね。何とか無駄に廃棄されないように工夫したいものです。

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