「蚊遣豚」 | Sphera Solutions, Japan株式会社


「蚊遣豚」

 蚊が室内を飛び回っている。豚型の蚊取り線香入れ“蚊遣豚”が欲しくなって雑貨屋で購入した。よく夏のシーズンを現すために、漫画で卓袱台の脇に置いてあったり、縁台将棋の傍らに置いてあるあの陶製の豚だ。

 

 なぜ、蚊取り線香の灰皿機能である蚊遣器が豚の形をしているのかはよく知らない。電気蚊取り器や小型の噴霧式の蚊取り器が普及し、蚊取り線香も下火になってきていることは承知しているが、でも、昔からの知恵として除虫菊からの成分で蚊を退治できるのならいいのではないかと思っている。多少ナチュラル志向に染まり過ぎているとは思うモノの少し情緒を楽しみたいということだ。

 

 蚊が飛んでいたら静かにその行方を追い、狙いを付けてぱちんと蚊を退治するというのが我が家での退治方法だ。勿論電気蚊取りも愛用しているが、たまに元気な蚊が紛れ込むので注意が必要だ。

 

 目の前を蚊が横切る。視線を変えると蚊が消えてしまう。こんなことを何度か繰り返し、これは飛蚊症に違いないと確信した。眼科で症状を説明したが、先生はあまり驚いた様子を見せない。

 

 「老化の一種で、眼球の中の液体に濁りが出た場合その影が網膜に映るため蚊のように見えるだけだ」といわれる。「レーザーで液体中のゴミを撃墜するという方法はあるが、あまりお勧めしない。自然に気にならなくなるケースもあるので、しばらく様子を見てみましょう」と冷たく宣告された。「黒い影の素となるものが網膜の剥離した破片などだと、早めの対応が必要なので、念のために網膜の写真を撮りました。網膜のくぼみなどをチェックしましたが、網膜の剥離が原因ではないことは分かりました」。

 

 身体や心が老化していくと宝物を失っていくようで寂しい。機能は衰え、楽しい会話も減ってしまうのだろうか。……! 死んだ子の年を数えてもしょうがない。日本人の寿命は延び続けているのだから、先を考えましょう。

 

 心の動揺を蚊遣豚を買って紛らわしている人あり。砂粒ぐらいのリカバリー。(L)

コメント 1件

  1. skylineR31gts Says:

    「身体や心が老化していくと宝物を失っていくようで寂しい。」-最近、確かに感じます。いろんなところが年齢と共に老化していくのを感じています。

    確かにさびしい限りですが、致し方ないとあきらの境地もあります。この先、どうなるのか心配になることもあります。

    少しでも老化を食い止めよう、体重の増加を食い止めようと、ウォーキングしたり、低山(200m~700m位)に登ったり、公共のジムに通ったり、毎日、ラジオ体操を欠かさなかったり、と頑張ってはいるのですが、食べる量の方が上回っているのか、少なくても体重の増加防止には効果が出ていないように感じます。まぁ、何とか継続していきます。結果が出たら報告します。

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