「音の効用」 | Sphera Solutions, Japan株式会社


「音の効用」

 

ピーイーアジアの事務所は品川の国道15号線に面しているので、交通量も多く、併走する京急やJRの鉄道車両の走行音がうるさい。しかし、良いこともあり、「世の中こんなに活発に活動しているのだ」ということを机に座っていても実感でき、自分のモチベーションを上げて仕事に励むことができる。

 公害では騒音が問題になっているが、最近聞こえない音、聞こえにくい音がマスコミで話題にのぼる。耳が敏感な若者だけに聞こえる周波数の音を流し、公園に夜間たむろする若者を撃退することも試験的に行われていると聞く。しかし、なんといっても世の中が戸惑いかつシリアスなのは駆動にモーターを利用するエコカーが静かすぎて車両の接近が分からないという問題ではないか。

確かに、モーターのみで低速走行しているハイブリッドカーや、EVでは駆動系の音が静かである。眼の不自由な方や耳が遠い方は車の接近に気づきにくい。ドライバーにしてみれば、車の接近を察知して上手く歩行者が車をよけてくれていたのに、それも期待できない。大げさに言えば「車と歩行者の間の信号の断絶」である。

 

EV元年とも言うべき2009年のうちに対応策をまとめると報じられている。おそらく何らかの発音装置が義務付けられるというのが私の勝手な予想である。

 

将来、LCAで車両全体の環境負荷計算する場合に、パーツリストの中に「発音装置」というパーツが含まれるかな。