「自転車都市交通」 | Sphera Solutions, Japan株式会社


「自転車都市交通」

さわやかな緑の風だ。東日本大震災当日の都内交通機関の混乱から学んだという人もかなりいるそうだが、自転車通勤の人気が高い。見慣れてくれば、前かがみにかぶるメッシュ状のヘルメットも、自転車だよ!という誇りすら感じる。特にロードバイクなどに乗る男女は格好いい。でも、安全には十分注意してください。

世界各国自転車ブームだとテレビキャスターがいっていた。交通渋滞の緩和。CO2フリーの交通機関。しかもメタボ対策にも有効で国が支払う医療費を抑えられるという。

昭和45(1970)の万国博覧会で都市の交通渋滞、排気ガスによる空気汚染解消を目指し、都市内交通の可能性を表した「交通ゲーム」が公開された。2人乗りの特殊な電動ミニカーを個別にコンピュータで制御する。5メートルごとのメッシュの走行路が6×6つまり30メートル正方形の各辺2個の出発口と2個の帰還口がある。コンピュータで統合的に制御されているので、車両同士の衝突や路線渋滞はない。

このコンセプトを引き継いで実際の移動交通機関として研究されたのがCVSComputer controlled Vehicle System)と呼ばれた新交通システム。昭和46(1971)の東京モーターショーで公開実験されたシステムは1/20縮尺の東京銀座周辺300平方メートルの都市模型に、同じ縮尺の車両模型60台をコンピュータで走行させた。

実際の計画では100メートルメッシュでガイドウェーが張り巡らされる。100メートルごとに配置された駅に到着したカプセル状の車(24座席)に乗り込み、行き先ボタンを押せば、渋滞を避け、最適ルートを検索し、最短時間で目的地に到達する。すぐに次の車(カプセル)は来るので、乗り合いの必要はない。今のマストラとは一味違うマストラの機能を持っている。コンピュータをドライバーにしたパーソナル・マストランジット。

自転車通勤はいいとこずくめなのだが、残念ながら東京では自転車専用路が少ないという。しかも都市のインフラもそこの住人も自動車優先の考えが定着しており、自転車に便利な仕組みに馴染んでいない。頭の切り替えに時間がかかるかも知れない。

かつて、自動車社会から新交通システムへと考えた人がいた。今、発想を転換し日本で自転車都市交通を実現する動きを加速できないものだろうか。立派な省エネ・省資源です。力を合わせて仕組みを変えていきませんか。

もちろん、私としては、エネルギーの面からも、社会持続性の観点からもLCAを解析ツールとして使い、じっくり事例を解析したいテーマなのです。きっと効果を示せるはずだ。こういうプロジェクトに参加してみたい。(A

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