「ひとりごと」 | Sphera Solutions, Japan株式会社


「ひとりごと」

 まだ寒いころだったが、植え込みの伸びた枝を選定しようとして柾(まさき)に近付いた。不思議な空気が漂う。何やら木が小さなかわいい声でひとりごとを言っているようなのだ。ピルピイピェー ピイーピェピルピル…何かおしゃべりをしているような感じだ。

 

 木のそばまで行っても相変わらずしゃべり続ける柾の茂み。繊細で心を優しく包むようなリズムが連続して止まらない。鳥がいるに違いない。葉の間を見てみたが姿は見つけられない。そのうち小さな鳥(だと思うけれど)は飛び去ってしまったらしい。

 

 あんな小さな声で語りかけてきた正体は何だったのだろう。

 

 都会でカラスが減っているという。カラス駆除が功を奏したのだ。コロナで生ごみが減ったというのも一つの要因だと記事では解説している。本当にカラスは減っているだろうか?道にカラスの白いフン跡が模様のごとく残る。カラスが自由に飛び回っている証拠だ。東京という都会を象徴するようなカラス。そんな簡単に仲間を減らすはずがない。

 

 かつてよく目にした燕は見なくなった。スズメも少なくなったような気がする。都会では鳥たちの餌になる虫や草の実を供給していた野原や茂みがなくなってきているのだ。一方でシジュウカラが増えていて、電線の上でうるさいほど鳴いている。明らかに警戒と、自分の縄張りを誇示するさえずりを使い分けている。都会の中で生活するのは快適なんですか?

 

 亡くなった母から鳥がうるさいから追い払ってくれと頼まれたことがあった。小型のキツツキが飽きもせずに朽ちかけた木の幹をつついている。コゲラだ。確かに大きな音で、リズミカルだとはいえうるさい。あんな勢いで幹をつつくと、頭がおかしくなるでしょう。首の骨は大丈夫ですか?

 

 鶯が鳴き始めた。夕暮れ時に南方の鳥だと思うが緑色の尾の長いインコのような鳥が鋭い声でなく。朝方には山ヤマバト夫婦がエサを探しにきている。クルルクルル。

 

 ピルピイピェー 分かりました。LCAが大切だといっているのですね。(A)

 

コメント 1件

  1. skylineR31gts Says:

    鳥の鳴き声で季節を感じ取ることができる、日本が誇れる風物詩ですね。その鳥の構成に変化が見られるとなると、その原因が気になりますね。乱獲、外来種、地球温暖化などが考えられますが、いずれも人間が原因のようで、何か申し訳ない気分にもなります。自然の現象で問題なければ良いのですが・・・、
    鳥の鳴き声、花々などで季節を感じられる日々が続くことを願っています。

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