「宿題制覇」 | Sphera Solutions, Japan株式会社


「宿題制覇」

 日経新聞で面白い記事を読んだ。「約130年ほど前に世界で猛威をふるったロシア風邪の原因はコロナウィルスだったのではないかという説が浮上している」というのだ。

 

 スペイン風邪よりも感染力が強い点などもロシア風邪は新型コロナに似ているという。

 

 ウィルスの正体も分からず、ワクチンもない時代であった。ロシア風邪の感染が1889年に始まりそして1895年ごろおさまった。

 

 記事を掻い摘んで紹介する。外国の研究論文では現在の風邪を引き起こすヒトコロナウィルス「OC43」の遺伝子変異の時期を逆算し、ウィルスの先祖まで遡った結果次のような仮説にたどり着いた。「ウシからヒトにうつるようになったコロナウィルスが感染症に無防備だった社会にロシア風邪を広げた。そのうち人々は集団免疫を獲得した。ウィルス自身も変異を重ね、殆どの人が軽い症状で住む現在の「OC43」至った」という。

 

 先が少し見えたような気がする。コロナ感染拡大のニュースのシャワーを浴びながら、これから何回も何回もワクチンを打たなければならないということかとうんざりしていたが、次の二つのコメントを下書きとして正常な社会に戻す意気込みが湧いてきた。

  • ロシア風邪は現在のコロナに似ていた。
  • 集団免疫とコロナウィルス変化による弱毒化に寄ってロシア風邪は終息したのではないだろうか。

 

 コロナ対策、地球温暖化防止対策、SDGsの推進など短期間に解決できない宿題に溢れている。現在は、コロナ対策ではロシア風邪の時代と異なり、ワクチンや治療薬という武器を手にすることができている。地球温暖化防止/SDGsについても、CO2の排出を抑え、資源を無駄なく活用するためのツール“LCA(ライフサイクルアセスメント)”を利用することができる。困難に立ち向かう装備はそろいつつある。

 

 ロシア風邪を「お染風邪」と呼んだ明治時代の人はお染に恋仲の久松に会いに来てもらっては困ると「久松るす」という墨書を感染防止のおまじないとしたという。

 

 明治の時代よりも賢く、懸命に宿題を制覇していきましょう。(A)

コメント 1件

  1. skylineR31gts Says:

    これは初耳です。ロシア風邪というのが存在していたのですね。そもそも風邪は主にコロナウイルス(従来型と言うべきでしょうか)が原因ですからですね。

    それが弱毒化の変異を繰り返しながら1995年頃まで生き延びていたとは。風邪というのは、そういうものかもしれませんね。新たに出現した時には、皆が免疫を持っていないのでパンデミックを起こし、それが変異する過程で弱毒化し、普通の風邪として存在していく。

    新型コロナもオミクロン株が、同様な過程を得て普通の風邪になり、最終的には消滅する、その第一歩という訳ですね。普通の世の中になる日を願いながら対抗していきましょう。

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