「走りながら考える」 | Sphera Solutions, Japan株式会社


「走りながら考える」

 誰かが言っていた。「コロナウイルスは少しズルイのではないか?」と。

 

 姿をヒトの目に見せない。しかも、身を隠して感染者でも症状が出ない状況も演出する。感染者の行動を利用し、ひたすらコロナウイルス自身が拡大拡散するだけを目的として存命し続ける。このような尋常ではない相手に向き合うには、どうすればいいのか?

 

 2020年12月。コロナ感染予防のワクチンは既に接種を開始するところまでこぎつけた。まずは免疫をつかさどる抗体でコロナウイルスを撃退する突破口は見えている。

 

 「ウイルスは、生物の細胞を利用して自己を複製させる、極微小な感染性の構造体である。」と紹介される。タンパク質の殻とその内部の核酸からできていて、自己増殖する器官もないので生物とは言えない。歯がゆいことに、コロナウイルスの直接駆除が難しい。

 

 コロナの蔓延を阻止するために、コロナの繁殖経路をブロックせねばならない。よく言われる3密対策、手洗い、マスク着用など極めて地味であるけれど、まじめに実行すれば結構効果はあると信じている。そして……繁殖経路をブロックするもう一つの手はコロナの細胞内での増殖を抑える薬を開発することだ。

 

 日本の製薬会社も様々な技術でコロナ治療薬を開発中だと聞いている。2021年にはぜひ市場に出てほしい。(1)免疫の主役「抗体」を抽出し製剤化する方法。(2)再生医療の技術を応用して、免疫機能が暴走し体を傷つけることを防ぐ方法。(3)遺伝情報をつかさどる核酸を利用して、ウイルス増殖を阻害する方法。(4)化学合成品としてアミノ酸を結合したペプチドでウイルスの細胞内侵入を防ぐ方法。……いろいろな方法が研究されている。

 

 英国ではコロナウイルス変種が出現している。感染力が70%も高いという。コロナウイルスが姿を変えて増殖する景色は見たくない。コロナのためにコミュニケーションが阻害される社会も見たくない。……コロナは対応力が強く、千変万化している。しかしながら、『ヒトは走りながら考える…ことができる生物だ。』

 

 立ち止まることは許されない。今年はコロナ撃退の年となることを願っている。(A)

コメント 1件

  1. skylineR31gts Says:

    新年を迎えてもコロナの感染拡大は止まりません。もう医療崩壊寸前のところまで来ており、本日一都三県を対象に緊急事態宣言が発出されるようです。
    今後どこまで拡大するのか心配ですが、何とか食い止めて減少に転じることができればと思います。皆が「走りながら考える」そして実行することが不可欠ですね。来年はコロナ終息後の世界を迎えたいと願っています。

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