プラスチック製買い物袋は便利なので、海洋プラスチックごみ問題で、袋が主犯のごとく取り上げられるのは残念だ。
7月1日付でプラスチック製買い物袋は有料になった。“Withプラスチックス時代”への意識改革の第一歩でもある。
雨に濡れている歩道や植え込みで白いマスクが目につく。マスクを落として気が付かずに歩き去ったのに違いない……使い捨てマスクは紙切れのようで、紙を落とした…と同じように通り過ぎていく。結局は、土に戻ると誤解している人がいるかもしれない。
不織布製の使い捨てマスクがドラッグストアやキオスクから消えた今年の春先、なぜかティッシュペーパーやトイレットペーパーの大量購入の行列が発生した。多分紙類と同じ繊維、つまりパルプがマスクにも使われると想像し、パルプの供給不足を心配しての買い占めだったのではないか。
実際マスクの包装を見れば、「<素材>本体:ポリプロピレン不織布。耳ゴム:ポリエステル、ポリウレタン、ノーズフィッター:ポリエチレン」と表示されており、立派なプラスチック製品であることが分かる。
数年前まで国内の廃プラは1~2割が輸出されて、中国や東南アジア出再利用されていた。しかし、2017年末から中国は環境対策の一環として輸入規制に踏み切り18年には東南アジア諸国でも輸入制限を打ち出している。そのため、国内では、焼却や埋め立てゴミとして処分されている廃プラが2018年以来増加に転じている。
欧州では廃プラの再利用に向けて企業の連携が盛んだと報じられている。それほど、プラスチックの再利用は簡単そうで難しい課題だと思う。いまだに高品質な再生プラを生み出す利用技術が産業化されていない。廃プラの再利用を目指して、ライフサイクルアセスメント(LCA)を取り入れた研究が飛躍的に進むことを願っている。
使い捨てマスクを路上に残さない、捨てない。廃プラ汚染回避のための小さな一歩。
8月 4th, 2020 at 8:28 AM
確かに最近は路上等に落ちままのマスクをよく見かけます。使用者が多くなると捨てられるマスクの数も増えるのでしょうが、一方でプラスチックの海洋流出が問題になっており、その両立がたいへん難しいところですね。
昨日のニュースでは、コンビニでレジ袋を使用しない率が75%とのことで、有料化が始まる前の25%を大きく上回っているとのことで上々の出だしのようです。
コロナ対策、環境問題対策と難題は多いですが、何とかして乗り切っていきたいところですね。