10月から一箱100円以上の値上げになる。たばこと縁を切る時期に来たような気がする。たばこのリラックス効果も実はあやふやなものらしい。そもそも健康に良くないことは多くの医者が辛抱強く説いているところだ。本当にたばこは自分に必要なのかと問いただしている。
レアメタルの一種であるレアアースの世界生産の97％を中国が占め、日本も輸入量の9割を中国に依存している。今年7月の中国側のレアアース輸出規制では「環境保護などを目的としたやむを得ない措置」である旨説明している。レアアースは地球環境改善に向けたハイブリッド車（HV）電気自動車（EV）やその他ハイテク機器製造に必要な鉱物資源である。悲しいが、環境保護が環境改善を縛る構図だ。本当に環境保護のために輸出規制が必要なのですかと中国当局に問いたい。
中国から日本へのレアアース関連の通関手続きが滞っているというニュースが流れた。
尖閣諸島をめぐる摩擦が強まり、日中両国の間で火花が散っている状況でのニュースであった。なんと言えばいいのか・・・。レアアースの輸出規制の更なる強化に続くなら産業界などの関係者の心労は大きいはずだ。
国内に十分な資源を持たない日本にとって、希少金属(レアメタル)確保は官民あげての課題だといわれ続けてきた。経済産業省は2009年7月、資源の安定供給に向けた「レアメタル確保戦略」をまとめた。「①資源外交による権益確保②都市鉱山などのリサイクル推進③レアメタルの代替材料開発④国家備蓄の強化－。の4つが柱で、施策の具体化を急ぐ。」と表明した。今、不足を克服するための知恵を十分発揮してきたかを問いたい。
地球環境保全を進めるには、CO2削減25％の目標だけを叫んでいても進まない。資源を創造し、資源を効果的に利用する製造プロセスを育て、製品を使うシステムを工夫しなければならない。一部を見るのではなく、ライフサイクル全体で考えることが大切だ。資源をどのように採掘し、精錬し、材料にするか。どのように製品を無駄なく機能させるか。使命を果たした後はどのように資源を回収するかだ。資源の新しい物語を作ろう。
ライフサイクルアセスメント（LCA）を是非活用してほしい。資源の効率的利用で、地球環境と調和する新しい道への知恵を絞る先頭に、日本が立ってもらいたい。
私が、LCAでコンサルティングを続けている“根”はこんなところにつながる。（C）
