「変わる景色」 | Sphera Solutions, Japan株式会社


「変わる景色」

丸の内のビルの18階にある会議室。窓から何気なく外を見ると。あった。つくしんぼうのような東京スカイツリーが。初めて実物を見たが、大きいものだ。丸の内、大川(隅田川)浅草はこういう位置関係なのかと、江戸の暮らしを支えた街の広がりをイメージする。

 

12年春のスカイツリー開業にむけて、東京23区で河川に観光用の船着場を整備する動きが相次いでいるという。墨田区は東京スカイツリーの足元を流れる北十間側沿いに浸水テラスと一体で建設し、中央区も2011年春に日本橋のたもとに観光船船着き場を新設する。隅田川へ出て浅草へ向かう「舟遊ツアー」の構想もある。

東京東部の河川は観光客が周遊できる場所として注目が集まっているようだ。こういう話は夢があって楽しい。もっと、もっと構想を膨らませてくれないだろうか。

 

  エッフェル塔の足元はきれいに整備された公園風で解放感がある。地面にどっしり足を踏ん張った安定感は秀逸である。スカイツリーは狭い場所に建設しているので、エッフェル塔のようなコンセプトは実現できない。でも東京東部は川が集中しているところであるので、池や水路を利用した街づくり、観光インフラを徐々に進めていったらどうだろう。水面に映る、スカイツリーのLED照明が色々なところから見られるような幻想的な街の景色をつくってくれないだろうか。これぞ100年の計。

水の都ベニスは街中を網の目のような水路を使って物資の輸送、水上バス、ゴミの回収、ゴンドラ観光など独特の雰囲気をかもし出している。

長い年月かけて、水の街を演出するという計画を進めてくれる区長や都知事が出てこないだろうか。高層ビルが並ぶビジネスの東京中心部と違った、癒しの水の街。水面を風が吹き抜ける街。窓から水のゆらぎが見える街。勝手に頭の中で絵を描いている。

 

  水運の利用や、舟遊観光ツアーは、町の景色を変えるきっかけにもなるし、意外とCO2削減にも貢献するかもしれない。「水路網を使った輸送、観光」の環境的な側面を見るLCA(ライフサイクルアセスメント)をやってみるなら、喜んで馳せ参じたい。LCAは製品やモノを作るだけでなく、サービスやシステム全体の効率なども検討できる。

 

  円高による経済の話とか、最近背筋が寒くなる話が多いように思われる。そうではなくて、涼しい話がほしい。この夏、東京の熱帯夜は50日に迫ろうとしている。(C

 

 

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