「水メジャー」 | Sphera Solutions, Japan株式会社


「水メジャー」

最近水ビジネスに関するニュースが多い。人口増加にともなって、世界の水市場が急激に拡大してきているのだ。日本のように降水量が多く、水と空気は当たり前という風土とは違い、世界では水をいかに安定供給するかを必至に考えている地域や国々がある。水メジャー間の競争になりそうだ。

 

今、日本には水メジャーはないが、経済産業省は水メジャー作りを目指して「水ビジネス国際展開研究会」報告書を412日に発表した。政府は民間のプラントや化学、商社などの企業と連携し、海外で水関連ビジネスの獲得に力を入れる。政策金融を拡充して官民連携を促進し、上下水道の整備など設備設計から部品調達、運営・管理まで一括して日本企業が受注できる体制を整える。国際的な大型受注を獲得する具体策を打ち出し、政府が6月にも決める新成長戦略の重点項目に盛り込むという。なるほど。

 

  実は、日本企業の間でグループ化は進んでいるらしい。いずれもこれからという段階なので、各グループ独自の戦略を立てている模様だ。

日立グループではモルディブで水メジャーに挑戦するためにITや制御技術を結集した水配給システム作りを目指しているという。「インテリジェント ウォーター」とよび、島の配水インフラをリアルタイムで監視、需要に応じた給水量を調整する。送電網が電力の需給調整を行うスマートグリッド(次世代送電網)の概念を水ビジネスに応用したものといえる。IT利用というところがいかにも日本企業らしい。スマートグリッドのアイデアを水配給に転用しようという発想も日本企業らしい。世界で戦うには自分の得意とする領域に引き込む作戦か。なるほど。

 

  日本企業の得意種目は「環境」もあるので忘れないで欲しい。そこを強く押し出す計画も必ず出てくるのだと期待している。配水の基本は水路である。配管の設計や埋設工事などで環境負荷が低減されることを期待している。水を移送するためのポンプも効率が向上し環境負荷低減がさらに進むことを期待している。造水や水処理で活躍するMF膜やRO膜など濾過膜でも環境性能が向上することを期待している。環境性能が向上していることはピーイーアジア()が得意とするLCAで評価できる。

 

  将来、水メジャーを構成する企業の方々のお願いです。環境に関して・・・言っていただけますか?「なるほど」と。(C