「CO₂の資源化」 | Sphera Solutions, Japan株式会社


「CO₂の資源化」

 地球温暖化に大きな影響を与える二酸化炭素(CO2)が資源として尊重される時代が来ればいいと思っている。地球温暖化では悪役となっているCO2に価値が出る時代がくればいいと思っている。そうなれば、CO₂固定化も進むのではないだろうかと思うからだ。

 

 日本政府は2070年ごろまでに二酸化炭素(CO₂)を実質ゼロにする新たな目標をまとめた。今回まとめた目標を6月に国連に提出し、G20 首脳会議でも表明する計画だという。ちなみに、国連は気温上昇を2度未満とするには世界のCO₂ 排出量を70年までに実質ゼロにする必要があると提言している。

 

 エネルギー源として、水素の大幅な活用なども盛り込んだうえで政府はCO₂の実質ゼロ化の旗を掲げる。この目標を達成するには多くの困難が待ち構えているに違いないし、また鋭い批判が渦巻く可能性もあるが、目標というのはこれぐらいの視界不良の高いレベルでいいのではないだろうか。目標は高いほど挑戦したくなる。

 

 身近なCO₂の資源化の例は「光合成」である。理科の授業で習ったように、「光合成」とは、植物が、太陽エネルギーを使ってCO₂と水から有機物(でんぷん)と酸素を生み出す働きのことだ。

 

経産省の資料によると。「人工光合成の分野では日本は国際的に強みを持つ『触媒技術』を持っている。まず、光に反応して特定の化学反応を促す『光触媒』で水を分解し、水素と酸素を作る。次に、『分離膜』を通して水素だけを分離し、取り出す。最後に、取り出した水素と、工場などから排出されたCO₂とを合わせ、化学合成をうながす『合成触媒』を使ってプラスチックの原料になるオレフィンを作る。」……人工光合成推進のためのシナリオは準備できている。

 

 未来に夢を持ちたいので、心の中では、CO₂の資源化は2070年を待たずに実現することを願っている。スプーン一杯のひらめきと幸運がきっかけとなって……と期待している。そして、LCAでも解析したい。……“アマイ見通し”かもしれないが、究極の夢だ。

 

 日本のCO₂の資源化技術が、世界で日の目を見ることができますように。(A)

 

コメント 1件

  1. skylineR31gts Says:

    「地球温暖化対策は待ったなし」と言われて久しいですが、中々対策は進んでいません。最近の異常気象も温暖化が影響しているでしょうし、本当に待ったなしだと思います。

    とは言え、CO2の削減は難しい課題ですね。燃費を向上させても、あるいは電気自動車にしてもCO2排出を減らすことはできても0にすることはできません。

    やはりCO2を積極的に活用していくことが必須ですね。人工光合成の実用化を願っています。

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