「ひまわり8号」 | Sphera Solutions, Japan株式会社


「ひまわり8号」

「今年の夏は……」と振り返る。青春時代だったら、忘れられない人との出会いとか、感動の旅などをまず思い浮かべるのだと思う。今年、私にとって大変楽しい思い出を十分すぎるほど作ることができた。けれども、楽しい思い出をすっぽりかぶせる印象は「今年も暑かった」というつまらない言葉かもしれない。

2014 年、東京で猛暑日は 5 日(最高気温が 35 度以上)、真夏日は 45 日(最高気温が 25 度以上)、熱帯夜は 29 日(最低気温が 25 度以上)だそうだ。地球温暖化は進んでいると思っている。昔、バドミントン部に所属し、真夏に体育館の中で練習した。“羽根”つまり“シャトルが”風の影響を受ける敏感なスポーツなので、体育館内に風は禁物であった。だから、あらゆる窓を閉め切って練習をする。館内気温が 35 度近くなり、当時これは想像を絶する温度だと思った記憶がある。これだけ過酷な温度で練習すれば強くなれるのかも知れないと非ロジカル・シンキングで練習したつもりになっていた。

かつて、気温 35 度が普通の生活に混じることが、東京では不思議な気象現象だった。遠くの空に入道雲が現れて、やがて激しい雨となり、雨宿りする時もあったが、今のようなゲリラ豪雨なんてなかった。この言葉は言い得て妙であるが、音の響きが気持ちよくない。だから、あまり使いたくない。

気象庁の新型気象衛星「ひまわり 8 号」が打ち上げられた。気象衛星としては世界初のカラー画像で、観測精度も上がるそうだ。白い雲、黄砂の流れ、火山灰の流れなど手に取るようにわかるというので大いに期待している。

対応する時、原因は何かを追求する時、改善する時、理論をさらに掘り下げる時、必要なのは事実を冷静に見ることだと言われる。確かに、 LCA (ライフサイクルアセスメント)を利用しながら持続可能性(サステナビリティー)を考える場合も、現実を表現する良質なデータが必要になる。

ひまわり 8 号の定常状態の観測は数々の確認テスト終了後とのことであるけれど、現役として活動する衛星寿命 15 年の間、詳細な気象関連データが届く。それをどこまで利用し、知見を掘り下げるかは解析者の責任だ。( A

コメント 1件

  1. skylineR31gts Says:

    大型で強い勢力の台風19号が日本本土に近づいています。何でも今年地球上で発生した熱帯低気圧の中で最強ということで、既に沖縄県などでは大きな被害を出しているようです。
    今後、九州に上陸し、日本列島を縦断する可能性が予報されており被害が心配されます。

    先週末も強力な台風が上陸しており、秋の行楽シーズンの2週続けての大型台風の接近でレジャーや観光業にも大きな影響を及ぼしそうです。

    地震や火山噴火に比べて事前の予報で備えることが可能な台風ですが、それでもこのような大型で勢力の強い台風が接近すると大きな被害をもたらしているので、ひまわり8号による観測精度の向上に期待したいですね。

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