「反射材」 | Sphera Solutions, Japan株式会社


「反射材」

家の近くの小さな本屋の入り口に、新しい交通安全標語の旗が立った。「身につけた?ルールとマナーと反射材」。今回は、反射材という語がキーワードになっているようだ。

反射テープは夜間工事関係者が身に付けていて、確かに夜でも作業中であることが分かる。自転車用にもフレームに貼る反射テープやアルミ基板に付けられた反射シートなど反射材は多種多様だ。反射材というのは自己主張の強い材料ではない。夜に光が当たると存在を示すつつましい小道具だ。静かに、当たり前に機能する物が反射材だ。

坂道を走っていく小学生のランドセルには白い反射テープが何気なく貼ってある。私の反射テープはどこに貼ってあるのか?何が私の反射材なのか?今朝、大井町で電車の中から見えた。ドアが閉まった後でホームに配置されている駅員が車両の前方と後方を指さして安全確認している。一連の動作は、駅員が身に着けている反射材になっているのかもしれない。「安全を確認する我ここにあり」という反射材だ。

LCA( ライフサイクルアセスメント ) を実施することが、企業や研究者にとって「環境に配慮する我ここにあり」という反射材になっているかも知れない。さらに、 LCA ソフト上でポイントを突いた第一次仮想ミュレーションを実行すれば、 LCA 実施者や企業の「全体を眺める我ここにあり」という反射材になる。 LCA ソフトは柔軟に使えるソフトだ。

私の推奨する LCA ソフトの使い方は 2 つある。反射材としての LCA ソフトの活用だ。

1 つは、システム構想がまとまった段階で、仮のデータを使ってシステム全体の環境負荷の排出の状況や環境負荷低減のための対処の仕方を予測するという準備段階での使い方だ。例えば、 CCS(CO2 回収・貯留 ) 実証試験だ。現在北海道苫小牧市で実証施設の建設が進んでいる。かなりプロジェクトの見通しができた段階で、 LCA ソフト上でシステムを組み、環境チェックを行うのだ。私の推奨する第 2 の使い方は、プロジェクトの進行や生産ラインの改善努力に合わせて、 LCA の第 2 弾、第 3 弾を行って、工程の改善および材料の選定で知恵を使った効果を示す解析作業だ。これは良い反射材になる。

反射材は地味なので、立ち止まっていては目立たない。動きまわると目立つのです。( L

コメント 1件

  1. skylineR31gts Says:

    反射材ですか、おもしろい捉え方ですね。確かに「自己主張の強い材料ではないけど、夜、光が当たると存在を示す」小道具ですね。
    地味な存在だけど、いざという時に有効に機能する、存在感を示す、そういうことですね。

    そういう意味では、peasia様のおっしゃるとおり、LCAは正に反射材かもしれませんね。ここぞと言う時に輝きを放つのですね。

    私も地味な存在ですけど、世の中で、ここぞと言う時に、少しでも輝きを放てるよう頑張らなければと思いました。

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