「ジオパーク」 | Sphera Solutions, Japan株式会社


「ジオパーク」

伊豆半島の堂ヶ島温泉で休んできた。部屋からは目の前に海から突き出た3つの島が見える。海沿いのやや湿度の高い空気で肺の内壁をリフレッシュさせる。2日目には突然の激しい雨に見舞われた。今年の異常気象を考えればこれもいい思い出だ。

伊豆半島は約2000万年前本州からはるか南のかなた数百㎞先の太平洋に沈む火山群だった。フィリピン海プレートの北上に合わせて、本州に接近、約60万年前に現在の半島の形になった。そして20万年前までに現在陸上のあちこちで噴火が起き、現在の山なみを形成した。このような地質年代的な歴史を踏まえ、伊豆半島ジオパーク推進協議会は、ジオパークとしての認定活動に取り組んでいる。

ジオパークを知っていますか?地球の活動そのものを主役にして、考古学的、生物学的、文化的な価値を見直すサイトを指定する活動だ。923日世界ジオパークネットワークは熊本県「阿蘇」を日本で7つ目のジオサイトとして認定した。地形は何万年もの間に起こる地球の活動の積み重ねで形成される。だから、そのジオサイトに立つと時間の途切れることのない流れを感じ、一種の恐怖感のようなものを感じるところがミソだ。

ジオサイトと呼ばれるには自然の姿が保たれていることが重要視される。本来はジオサイトにふさわしいものであっても、安易な整備が施されてしまうと「生きた自然」として認められない。“ひと時の楽”と“時の経過”という異なる価値観の衝突をうまく乗り越えなければならない。

地震や火山に代表される地球が「生きている」様を感じることができるのは、ある意味、幸せなことだ。恐ろしい災害に発展する変化に対しては真剣に対応を考えることは当然だが、視点を変えてみると地球が時間に侵食される“時の痕跡”を大地の表面や岩に感ずることもできるということだ。軽石や火山灰の地層でできた島が波に削られた海食洞を眺めながら大地の「ライフサイクル」を考えてみた。

大地のライフサイクルを感じれば、ライフサイクルアセスメント(LCA)もしないモノ作りはありえないという気になる。(C

コメント 1件

  1. skylineR31gts Says:

    昨日、長野県と岐阜県の境に存在する御嶽山が噴火し、たいへんな被害を出しているようです。紅葉シーズンの天気の良い土曜日で、正午頃の噴火ということで、たいへんな被害が出ているようです。

    今回のケースでは噴火の予兆は10分前しか捉えることができなかったようでして、地震や噴火の予知はたいへん難しい状況ですね。今回は、噴火の瞬間に頂上付近に200名以上の登山者がいたようです。

    地球のダイナミックな活動は、美しい自然を生み出していますが、同時に、それは人類の脅威ともなっています。人類は、その脅威から逃れることはできないのでしょうか。

    台風は、その予報技術が進んでいますので、事前に勢力や接近が判かり対処が可能となってますが、地震や噴火の予知はこれからですね。

    何とか、自然と人類が共存できるようになってもらいたいものですね。そのためには、自然活動の予知の技術を高めるだけでなく、人類が自然を大切にすることも必要ですね。

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