「泡の世界」 | Sphera Solutions, Japan株式会社


「泡の世界」

ケルンのレストラン。ビールのグラスの上の方に200ミリリットルを示す3センチほどの白線。そしてその線からグラスの縁までは粒の小さい泡で満たされている。ドイツでは白線までビールが入っているべしという決まりになっているそうだ。決して泡でビールを増量してはいけない。

ビールを頼むと、必ずコースターが付いてくる。厚紙の、その店独特(かもしれない)模様のついたコースターで、ふんわりグラスをテーブルに戻せるのでなかなかいい。硬い木の肌の上にカチンとグラスを戻すより“もっとレストラン”が味わえる。

そして、ビアレストランではこのコースター上のグラスが空になると、何も言わなくても次のビールが満たされた別のグラスに交換される。そしてコースターの上に鉛筆でチョンとマークしていく。1回オカワリしたというしるしだ。ビールはこれで終わりという意思表示をしたい場合、グラスの上にコースターを置いて蓋をするのだという。

泡はビールからガスが抜けないためのしっかりした蓋の役目をしている。だから泡が細かく、クリームのように感じるのだ。ドイツ人は身近なところで泡の機能を十分知り尽くしているらしい。

泡の機能について日本でも2010年頃から研究が盛り上がっているという。泡の直径50マイクロメートル以下の「マイクロバブル」や1マイクロメートルより小さい「ナノバブル」の研究だ。

新聞報道によると、例えば、マイクロバブルではCO2の気泡を含む水でコンクリートの亀裂を補修する研究。オゾン気泡を吹き込むことで繊維工場の廃液中のPVA(ポリビニルアルコール)の分解を進める研究。酸素を増量したナノバルブで作物の成長促進などの研究もあるという。

住宅機器ショールームで見た。細かい気泡入りの水の出る水道栓は掘り出し物だ、肌に当る水が軟らかく気持ちがいい。使う水の量も気泡を混ぜる方が少ない。LCA的に見ても納得の仕組みだ。水道栓メーカーはさりげなくLCA結果を商品販売に利用している。(C

コメント 1件

  1. skylineR31gts Says:

    私は、ビールを注ぐのが下手でどうしても泡の部分が多くなってしまいます。

    それにしても飲み会の最初は、何故、ビールが定番なのでしょうか。日本なのに日本酒という訳にはいかないのでしょうかね。不思議ですね。

    アルコール類の中で、比較的に誰もが飲みやすいからでしょうか。その昔、ビールメーカーが‘最初の一杯はビールで’なんてPRしたことがあるのでしょうか。うーん何故だかわかりません。

    ビールと言えば、ノンアルコールのビールでも、それなりにビールの味がしますね。驚きました。私は日本酒党で、ビールに拘りはありませんので、最初の一杯はノンアルコールビールでも構わない位です。

    これから秋が深まっていくにつれ、熱燗のおいしい季節となりますね。飲み会の際に、最初の一杯として皆さんがビールを頼んでいる中で、自分だけ日本酒の熱燗を頼んでみましょうかね。でも結構勇気がいりますね。

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