「空を飛ぶ車」 | Sphera Solutions, Japan株式会社


「空を飛ぶ車」

 子供の頃、子供向け雑誌の表紙から何枚かページをめくると、未来の都市という夢のようなイラストが描かれていた。このページは乗り物好きな私の心をつかんで離さなかった。

 

 何重にも張り巡らされた都市内高速道路網、超高層ビル、動く歩道、自動運転、空を飛ぶ車、垂直に離着陸する飛行機など……どれもこれも夢ではあったけれど、いつかは……と思っていた。気が付いてみると、現代では当たり前になっているものが多い。

 

 先週宅配大手のヤマトホールディングスが開発することを発表した「空飛ぶトラック」というコンセプトもまた、未来の夢に近い。イメージ図が記事についているが、機体自身は飛行物体という常識枠から外れている。荷物室の上下に平行に2本の腕のような翼(?)があって各々の両端に回転軸の角度を90度変えることができるローターがついている。積載量450キログラム。時速160キロ。垂直に離陸し、ある程度の高さに到達したら空中で機体を90度傾けて水平方向に飛行する。20年代の実用化を考えている。

 

 目的地の飛行場に到着後は荷物を積む容器をトラックにスムーズに積み替えできる構造になっている。なんだかスター・ウォーズの映画に出てきそうな輸送システムだ。

 

 人手不足に直面する物流業界では、輸送手段をトラックから鉄道に切り替える動きが広がっている。そして今回、人手不足を解消するためには新輸送手段の開発がスタートしている。「空飛ぶトラック」の機体の材料も軽量化が実現できる時代になっているし、動力源のバッテリーの進歩も目覚ましい。地域と地域を直線で結ぶロジスティクス。

 

 ハード面では過去の未来が現代の現実として街にあふれてきた。現代の未来はどうなるだろうか。通信、映像、データ処理、医療などこれからは街の物理的な機能だけでなく、知識・情報のネットワーク構築と活用が開拓されていくのかもしれない。未来の情報社会の根幹では、環境がキーワードになり続けるように思える。“環境を護る”ためのソフトウェア機能が枕詞になりそうだ。

 

 LCA(ライフサイクルアセスメント)の解析は現実と未来をつないでいる。(C)

コメント 1件

  1. skylineR31gts Says:

    確かに子供の頃に描かれていた未来が現実のものとなってきていますね。テクノロジーは着実に前進しているということでしょうか。

    一方で、地球環境問題も着実に悪化の一途を辿っているようですね。私も「環境」がキーワードになると思いますし、キーワードになり続けなければならないと思います。

    これから描かれる未来が地球環境問題をクリアした美しい地球であることを願っています。

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