「1等賞」 | Sphera Solutions, Japan株式会社


「1等賞」

10月の天気の良い土曜日、あまちゃんのテーマソングが聞こえてくる。どこかの幼稚園で運動会をやっているに違いない。昔の記憶だけれど、青く澄んだ空に万国旗がひるがえり、ウィリアム・テル序曲が流れると小学校の運動会を思い出す。

徒競走で1等賞をとってみたかった。1と染め抜かれた旗の前に各レースで1等になった人が並ぶ。全レース終了後、6年生が1位の旗を持って賞品を受け取りに先導してくれる。賞品は鉛筆1本程度だけれど晴れがましい景色にみえたものだ。私の生涯記録は2等が最高だ。あの年、ひそかに1等を狙っていたのに、○○君に負けてしまった。後で聞けば、彼は早朝学校に行く前、トレーニングを続けて癖のある走りを直していたらしい。私の準備に比べ彼の努力は格段の違いだったし、彼の考えは的を射ている。

「バードカービングコンクールで1位になりました」。友人から短いメッセージが届いた。1位とか1等賞を取ったと喜ぶ人が最近回りに少なくなってさびしかっただけに、1位の連絡をもらえたのは嬉しい。自分のことではないけれど、私の気分も晴れる。

バードカービングは木に鳥の細かい羽の並びなどを掘り込むことはもちろん、飛ぶ姿、止まる姿、餌をとる姿などリアルにかつ芸術性高く彫り上げたものだ。友人は、バードカービングの達人でもあるが、鳥の写真家でもある。鳥を追って日本国中飛び回っている。どの作品も心がこもっている。彫刻でも、写真でもあの一瞬を逃さない。バードカービングの基本は鳥の骨格からスタートするようだ。あの姿勢の時はこの骨が……という具合に頭の中で作業が進むらしい。ミケランジェロ…っぽい。

勝つことがすべてではないという考え方もある。それはもっともだ。加えて、少し意地を張って仲間と競い合う経験も貴重なものだとも思う。なぜかというと、目に見えない何かを積み上げていた人が1位とか1等賞に手が届くという理が自然と分かるからだ。

環境対応で差を付けるには、1等賞は何かを定め、そこに上れば手が届く台を作ることだ。1等賞は背伸びしても届かないから価値があるのだから。……LCA(ライフサイクルアセスメント)解析の経験を積み上げて踏み台を作りましょう。堅固な台となるでしょう。(A

コメント 2件

  1. skylineR31gts Says:

    私は正直言いますと運動会が嫌いでした。走るのが早くなかったからです。早い人が本当に羨ましかったです。運動会ではヒーローですものね。

    ところが1度だけ、障害物競争の網をくぐるところで、私のところだけ上手く丸まって‘するり’と抜け出すことができ後半まで1位をキープすることができました。最後は一人に抜かれましたが、2位でゴールしました。私の最高順位です。運が良かっただけですけどね。懐かしい思い出です。

    社会人になってからは、明確に順位を付けられることは少ないですね。「同期の出世頭」という言い方はありますが。
    確かに「仲間と競い合う経験」も必要かもしれませんね。感情的にならずに‘良い意味での競争’で切磋琢磨し成長したいものですね。

  2. Slim Says:

    Thought it woln’udt to give it a shot. I was right.

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