「街中の太陽光発電」 | Sphera Solutions, Japan株式会社


「街中の太陽光発電」

東京工業大学大岡山キャンパスに異様な外観の研究棟( ? )がある。昨年 4 月に完成した国際エネルギーイノベーション棟だ。新しい 7 階建てのビルの屋上と南面を中心に太陽電池パネルを取り付けた骨組みをかぶせてある。

ビルの外周に組まれた骨組には太陽電池パネルが 4500 枚取り付けてあり、総発電量は 650 キロワットだ。設備の使用電力を半分程度に抑え、 100 キロワットの燃料電池を持っていて電力をほぼ自給自足できることを目標としている。太陽電池が一杯。だから東工大の敷地の脇を通る電車に乗っている人は黒い太陽電池パネルがいやでも目に入ってくる。

「都市の中で、狭い土地でも集約的に太陽電池パネルを設置する方法としてこのような方法があります」といっているのかも知れない。太陽光エネルギーを発電に利用することに賛成であるけれど、私は太陽電池パネルの壁が目の前に立ちはだかるこの景色は好きではない。なにか太陽電池パネルを並べれば OK というような割り切りが過ぎるように思えるからだ。さらに言えば景色が壊れているように見える。イチョウの茂るスペースをつぶしたし、かといって、超未来的な雰囲気もない。

太陽電池と街の景観がマッチングする方法を考えることが、今後大切かも知れない。住宅街の屋根に取り付けられた太陽電池パネルは直接目に飛び込んでこない工夫がしてあるので全く違和感がない。こういう配慮が街づくりに欲しい。

もう一つ、ビルの窓から外を眺めた場合も太陽電池パネルで景色を分断したりしないように配慮すべきだと思う。東工大のビルの例で言えば、折角見晴らしのよい南側に窓があっても、太陽電池パネルを取り付けた骨組みの隙間越しに外を見る格好になる。中に入ったことはないので想像だけれど、気持ちよく研究が出来るとは思えない。夏の暑いときには太陽電池パネルが日よけになるかも知れないけれど、何か不自然な感じがする。

建築家の方々、人間生活の価値を高める省エネと自然エネルギーの利用を考えて頂けないでしょうか。全く個人的なわがままです。街の中に巨大太陽電池発電工場出現というのは嫌なのです。無機的過ぎるのです。( L

コメント 1件

  1. skylineR31gts Says:

    やっとインターネットが繋がりました。またブログを拝見させて頂きます。

    なるほど、これまでは、まずは太陽電池パネルを設置することが大事ということで進められてきたと思いますが、これからは街の景観とのマッチングを考慮すべき時期に来ているということですね。

    そうですね。街に自然と溶け込むような工夫をお願いしたいですね。peasiaさんのおっしゃるとおり、人間生活の価値を高める利用をぜひ検討頂きたいですね。そうしないと長続きできないでしょうからね。

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