「クリスマスシーズン」 | Sphera Solutions, Japan株式会社


「クリスマスシーズン」

何が飛んでいるんだ!サンタか??オランダのデルフトを紹介する番組のクロージングでフェルメールの「デルフトの眺望」と同じような景色をカメラは捉えていた。ビルや家には灯りがつく夕暮れ時、古い街並みの上をサンタがそりに乗ってゆっくり移動している。この街の良い子にプレゼントを届けに行く‥‥‥ように見えたのだ。

かなり離れた飛行場に離着陸する旅客機のシルエットであることはすぐにわかったが、一瞬ロマンチックな瞬間だった。シルエットになると垂直尾翼がそりに座るサンタの背もたれのように見えるのだ。

12月になるとクリスマスのメロディーが街にあふれる。キリスト教徒ではないのだが、クリスマスという時期が好きだ。温かい気持ちになれる。

20年以上も前になるが、アメリカでのクリスマスの思い出はいい思い出だ。12月になると街の広場ではクリスマスツリーを売る店が出る。日本でいえば門松を町内の頭が売るのとおなじことだ。枝振りをチェックし、大きさを見計らい。クリスマスツリーを買っていく。車のトランクには入りきらない。トランクからはみ出す大きなツリーをボンと積んで雪道を家に向かう時の高揚感は何事にも変えがたい。人工のツリーもあるが、葉や枝からの香りが室内に立ち込める生のツリーにはかなわない。

家々の灯りが温かい。ローソク形の電飾、ホタルのように緩い波動を描いて点滅するツリーのイルミネーション。なぜか“人々の心が優しくなるような雰囲気が漂うアメリカのクリスマスシーズン”という印象だ。

著名な照明デザイナーが言っていた。「照明のデザインをする場合、昼間に近づけたいとは思わない」と。昼と違った「光と影」「癒し」「安堵感」などをさりげなく演出したいということだ。照明デザインナーは「夜」や「闇」の価値を深く理解している人なのだろう。

今年は東日本大震災で、省エネ、節電への協力が呼びかけられた。夏は乗り切った。これから冬。光をうまく使いたい。照明を落としたコーナーもそれなりに落ち着く場所だ。この冬は照明デザイナーになったつもりで節電に努めてみたい。

自分の生活の中でCO2排出の少ない低炭素生活を設計してみましょう。(L)

コメント

コメントをどうぞ