「引き算の和」 | Sphera Solutions, Japan株式会社


「引き算の和」

35都道府県の知事で作る「高齢者にやさしい自動車開発推進知事連合」(会長、麻生渡・福岡県知事)が“シルバー向け自動車”の実現を提案している。軽自動車より小さい2人乗り電気自動車。最高速度60キロ、高速道路は走らない。面白い提案かもしれない。

 

この自動車開発推進知事連合が高齢者1万人から回答を得たアンケート調査によると、普段の乗車人数は「2人以内」が93.6%で、高速道路の運転は「ほとんどしない」「年に数回」の合計が88%に達した。

この“シルバー向け自動車”のキーワードは「高齢者」、「短距離移動」、「電気自動車」、「2人乗り」、「高速道路走行不可」の5つである。この軽自動車とミニカーの中間に位置するような車については、国土交通省も前向きで2012年度にも、自動車の新規格を設ける方針だという。

 

そもそもこの構想が面白いと思うのは、通常の自動車の企画と違って、今利用している車から機能を引き算した結果を幾つか足し合わせてできたように見えるからだ。「この機能は要らないよネ! 」という軽い遊び心すら漂う点が気を引く。

アイデアの素“引き算の背景”は何か。交通弱者、高齢者のモビリティー確保がこれから大きな社会問題と予測?静粛な電気自動車を個人的な移動手段として生活に組み込むインテリジェント社会の実現?電気自動車の充電施設を増やすためのキャンペーン?高速道路を走らない自動車の安全対策の緩和?短距離移動で温暖化に影響するCO2を排出したくないという低炭素社会化?……。

 

昨年末に電気自動車(EV)「リーフ」を発売した日産自動車は、慣れた従来型車に比べEVは、販売店だけで整備するのが難しく、本社開発部門と販売店がやり取りできるシステムを新たに開発した。日産は車の不具合状況を遠隔診断できるシステムを開発し、国内2300ヵ所の全半売店でサービスを始めたという。しっかりとバックアップ体制がとられている。

 

十分なバックアップがあっても、私は充電量が心配な小心者ゆえ、まだEVを買わないといっている。掃除機の充電、カメラの充電、携帯の充電、パソコンオの充電等々いつも「後どのくらい使えるのか」という微妙な心配が付きまとう。……ような気がしている。

でも、本当は、EVを買わないのは充電ゆえではなく値段が高いからです。(L)

コメント

コメントをどうぞ